Affirmはサンフランシスコ本拠の企業。今回のシリーズE資金調達はシンガポール政府投資公社(GIC)がリードし、Khosla VenturesやLightspeed Venture Partners、 Founders Fundらも参加した。
今回の調達によりAffirmの累計資金調達額は4億5000万ドル(約510億円)に達した。また、企業価値は15億ドルから20億ドルと算定されたと、ウォールストリートジャーナル(WSJ)は伝えている。Affirmのこれまでの企業価値は8億ドルとされていた。
Affirmの共同創業者でCEOのMax Levchinは声明で次のように述べた。「GICは世界で最も信頼されるファンド運営企業の一社で、テクノロジー領域に活発な投資を行ってきた。今後はGICのネットワークを活かし、世界のフィンテック市場を開拓していきたい」
今回の調達資金でAffirmは新規のプロダクト開発や、提携サイトの拡充を行っていくという。また、Levchinによると国際展開も視野に入れているという。
Affirmはペイパルの共同創業者であるMax Levchinが2012年に創業し、クレジットカードを持たない人々に決済ソリューションを提供してきた。支払いにあたっては3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月のローンが利用可能で金利は年率10%〜30%となっている。これに対し、クレジットカードの金利は全米平均で約16%となっている。
Affirmの利用者の一人、Vanessa Montes de Ocaはこれまでクレジットカード会社からカードの発行を拒否されてきたが、「AffirmのおかげでEコマースサイトを利用できるようになった」と語った。
Affirmは創設以来、100万件以上の貸出件数を達成しており、現状で1200のサイトや小売店の買い物に対応。エクスペディアやWayfair、Casper、 Cole Haanなどで利用可能になっている。
また、最近ではバーチャルクレジットカードの発行も行い、Affirmの提携先以外での買い物も可能にした。「この仕組みにより、Affirmの名前を知らない店でも買い物が行えるようになった」とLevchinは話した。