シュタインホフを巡っては不正会計疑惑が浮上し、マーカス・ヨーストCEOが退任した。ウィーズは2011年に初めてフォーブスの「世界の富豪ランキング」に登場していたが、今回の株価下落により30億ドル以上を喪失した。12月7日現在の彼の資産額はフォーブスのリアルタイムビリオネアランキングのデータで、7億4200万ドル(約842億円)となった。
ウィーズはアフリカの低所得者向けに格安の家具や家庭用品を提供するシュタインホフの株主として、莫大な資産を形成した。2016年の取材で彼は「暮らしに必要なグッズを徹底した低価格で提供していく。シュタインホフはアフリカのウォルマートだ」と述べていた。
現在76歳のウィーズはまた、アフリカ最大の小売業者「ショップライト」の株式の18%を保有している。ショップライトはアフリカとインド洋の15カ国でスーパーマーケットや家具販売店を展開している。
ウィーズはシュタインホフの株式の取得にあたり、24億ドルの借り入れを行っていたとフォーブスは推定している。ウィーズが2011年にフォーブスの富豪ランキングに初登場した際の資産額は16億ドルだった。2015年3月には63億ドルにまで資産を増やし、その2年後には資産額59億ドルで、アフリカで6番目に裕福な人物となっていた。
シュタインホフは12月6日の声明で、今後は監査企業「PwC」に会計監査を依頼し調査を行うと述べた。事態の解決に向け、ウィーズは暫定的に会長のポジションにとどまるという。フォーブスはウィーズにコメントを求めたが回答は得られなかった。