この状況を見かねた米上院議員のチャック・シューマーらは、小売業組合(National Retail Federation、NRF)に対し適切な対応をとるよう呼びかけている。シューマーは消費者団体らと共同で、Eコマースプラットフォームを運営する事業者らに、このような行いを防止する措置をとるよう求める声明を発表した。
非営利の消費者組織が運営する「コンシューマー・レポート」は次のように記している。
「オンラインで買い物をするにあたり、消費者はサイズや色を選択し、決済処理を手作業で行う必要がある。それに対しボットは、数秒のうちに購入手続きを完了するため、売れ筋商品を一気に買い占めることが可能だ。その結果、欲しい商品が入手できす、法外な値段の転売商品を買うしかない状況を招いている」
シューマーらは調査結果として下記のような事例をあげている。
・任天堂の「NES Classic Edition」は定価79.99ドルだが、ベストバイやGame Stop、ターゲットのオンラインストアでは売り切れになり、アマゾンやイーベイでは1000ドルを超える値段で転売されることもある。
・売れ筋の人形「L.O.L. Surprise! Doll」は定価9.99ドルだが、トイザラスやターゲットのサイトでは売り切れで、アマゾンやイーベイでは最高値で500ドルもの価格で販売されている。
・バービー人形の家「Barbie Hello Dreamhouse」も定価は300ドルだが、トイザラスなどのオンラインストアでは売り切れで、アマゾンやイーベイでは1500ドルもの値がついている。
マーケットプレイスを運営する事業者にも言い分はあるだろうが、このような行為が放置されるべきではないというのが消費者団体の意見だ。シューマーらの呼びかけは適切な行為と言える。