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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

メルセデス・ベンツ、GLA

人気が上がる一方のSUV。高級ブランドも、大型高級SUVというジャンルをこぞって開拓した。ポルシェ・カイエン、マセラッティ・レヴァンテ、ランボルギーニ・ウルス、ベントレー・ベンテイガ、そしてついに2019年に発表予定のアストン・マーティンDBX。いっぽうで、BMW、ベンツ、アウディが大型SUVをそのラインナップに加えて人気を博したのは90年代後半だった。

一方、10年前までは、高級車メーカーがその逆を目指すことは考えられていなかった。つまり、小さめのコンパクトで手の届きやすい価格のSUVやクロスオーバーの登場は。しかし、ヨーロッパや日本の市場が欲しがったのは、そこだった。ならばということで、市場の期待に応えてカーメーカーはダウンマーケット、言い換えれば中流市場向けに着手した。そしていつの間にか、各メーカーのラインナップにおいて、1/3はそうなっていた。

今年2017年のワールド・カー・アワード賞は、まさにその顕著なマーケットの流れを示していた。春に開催されたニューヨーク・モーター・ショーで同賞の授賞式を行ったが、今年このアワードの大賞「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー賞」のファイナリストに残った3台が、14回を数える同賞史上初めて、すべてSUVだったからだ。

こんな市場の流れに応えてメルセデス・ベンツが送りだしたのが、GLAだ。



同ブランドのAクラス、Bクラス、そしてCLAと同じプラットフォームを用いたGLAは2014年に、世界で人気のゲーム、ニンテンドウの「マリオ・ブラザーズ」とのコラボという、ちょっと面白いやり方で登場した。このマーケティング・アプローチが功を奏して、GLAは2015年には5200台が販売され、Aクラス、Bクラス、CLAと合わせたメルセデスの小型車の販売台数は21000台を記録。これは同年日本で販売されたメルセデス車のほぼ1/3に当たる。

そのGLAとはどんなモデルか。それはAクラスよりも大きく見えるコンパクト・クロスオーバーだ。同じシャシーでありながら、よりワード&ローで、ボディががっちりしていて、スポーティな存在感がある。高級ブランドのお手頃SUVとしてこれまでとは違うユーザーにアピールするために、GLAは燃費のいいエンジンと、「さすがメルセデス」と言える高級感と乗り心地のよさを持ち、しかも手の届く価格であることが必須だった。

まずエントリーレベルとして、同社は122psを発揮する 1.6Lターボエンジンに7速デュアルクラッチ・トランスミッションのGLA180を398万円という日本ではとてもリーズナブルな価格で投入。僕が試乗したのは、そのちょっと上のレベルで、4WDのGLA220 4マティックだ。こちらは新たに用意された184psを発生する2.0Lターボエンジンで、価格は450万円から。

文=ピーター・ライオン

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