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2017.12.28 12:30

日本人が知らない中国のトップ富豪「許家印」に関する10の事実

「中国の富豪400人」ランキングのトップに立った許家印(シュー・ジアイン)(Photo by Etienne Oliveau/Getty Images)

「中国の富豪400人」ランキングのトップに立った許家印(シュー・ジアイン)(Photo by Etienne Oliveau/Getty Images)

フォーブスが2017年11月15日に発表した「中国の富豪400人」ランキングのトップに立ったのは許家印(シュー・ジアイン)だった。許はメディアにあまり姿を見せない人物として知られている。

彼が率いる不動産デベロッパー恒大集団は、中国全土で事業を展開し、金融や観光にも目を向けている。許はスポーツファンで、中国の強豪サッカーチームをアリババと共同保有している。ここではメディアではあまり語られない許に関する10の事実を紹介する。

1. 許家印は1958年生まれ。河南省の貧しい村に生まれた。幼少のときに母親を亡くし、父親に育てられた。

2. 1978年に鉄鋼業界の人材を養成する大学に入学。1982年に卒業し、河南省の鉄工所で技術者として10年働いた。

3. 1992年に広東省に移った。貿易会社を始め、不動産事業に乗り出した。

4. 許家印は1996年に20人弱の従業員と恒大地産集団を創業。コンパクトな部屋を配した集合住宅を手掛けた。2004年には広州市最大の不動産デベロッパーに成長した。

5. 恒大地産集団は2009年に香港市場に上場。2016年に社名を中国恒大集団に変更した。2017年現在、グループの従業員数は10万2454人。2017年前半に新卒3622人を採用した。

6. 2017年前半だけで、恒大集団は59都市74プロジェクトに着手。成約金額は2441億元(約4兆2000億円)。

7. 恒大集団は不動産事業だけでなく、サッカークラブの運営でも知られている。2010年に広州のサッカークラブを1500万ドル(約17億円)で取得。クラブ名を広州恒大と変更した。また、アリババグループが2014年に1820万ドル(約20億円)を出資。クラブ名は広州恒大淘宝足球倶楽部になった。2017年6月時点で、クラブの57%を恒大集団が、37%をアリババが保有する。同クラブは中国のスーパーリーグで7年連続優勝している。

8. 2017年8月、長らく拠点としていた広州市から、深センに本社を移転した。

9. 許家印とその家族は、恒大集団の株式の77%を保有している。許家印は中国人民政治協商会議のメンバーでもある。

10. 許は昨年、教育分野などに2億6000万ドル(約290億円)を寄付し、2017年フォーブスチャイナの慈善家リストの2位になった。許家印は今年9月28日のスピーチで、「社会への還元は民営企業の責任だ」と述べた。企業としても脱貧困支援で2020年までに貴州省の低所得者へ総額110億元(約1800億円)を拠出すると表明している。

編集=上田裕資

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