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世界を目指す「社内発イノベーション」事例


ICOのリスクと導入タイミング

──ICOのリスクは?

ICO自体、未だ新興サービスに過ぎず、世界の多くの地域において法的なグレーゾーンに位置しているということです。そこにはコンプライアンス上の問題や解決されねばならない法律上の問題が山積しています。それ故、例えICO上で資金調達に成功したとしても、法律上の問題を慎重に扱わなければなりません。

しかし、規制が整備され、ICOシステムも何度か改良を繰り返すことでルールはより明確となり、リスクを軽減してくれるでしょう。

──スタートアップはどのタイミングでICOを検討すべきでしょうか?

スタートアップによると思います。我々のケースで言えば、ICOは資本を得るための手段であり、製品開発や改良を進めるよう促してくれるコミュニティを形成するための手段とみなしていました。ですから、スタートアップがどのようなステージでもICOを実行することはメリットになり得るだろうと考えています。

仮想通貨は現実にあることを植え付けたい

──TenXのサービスを教えてください。

コンシューマ向けに「TenXカード(デビットカード)」というビットコインやイーサ、ERC20、DASHといった仮想通貨や専用アプリでの支払い手段を提供しています。通常の通貨からも支払いを選択できますし、VISA、MasterCard、JCBユーザーをサポートしています。



──TenXはどうして日本に?

日本政府が仮想通貨に積極的な関心を寄せていることが挙げられます。銀行や家電量販店が仮想通貨の領域に進出しています。それ故、日本でサービスを展開したいのです。

──今後の目標を教えてください。

仮想通貨が直面している問題は、人々が「現実」とは考えていない点です。つかみどころのないもので、通常の購買体験とは異なるものと捉えられているのです。我々はそうした認識を変えたく、最終的に人々が仮想通貨での支払いに習熟するまで進みたいと考えています。そして他のサービスも建て増しできるような仮想通貨のエコシステムを作り上げたいと真に願っています。

ICOによる資金調達は、国境を越えて事業展開を行うグローバルなスタートアップ企業をはじめ、日本のスタートアップ企業においても100億円規模の大型の調達事例が出始めている。また、VC等からのエクイティファイナンスとも共存しうる方法であるが、中国のようにICO自体を禁止する国もある。我が国の法整備をはじめとし、スタートアップの健全な資金調達手段として定着するか見守っていきたい。

文=木村忠昭

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