ビジネス

2017.12.07 16:30

「裏側を表にス!」 ファンを味方にする方法


私自身、過去に世界中の楽譜や図面を1000枚ほど集めて本を作ったことがあります。楽譜も図面もそれ自体は見せるためにつくられたものではありません。世の中の人の目にふれる楽曲や建築のいわば「裏側」です。しかしながら美しい楽曲の楽譜は美しく、整理された図面はそれだけで鑑賞に値する魅力を備えていました。

これは作品づくりだけではなく、みなさんの普段の仕事にも生かせるはずです。

例えば、あなたが車を作っているのであれば、これまで表に出ることがなかった裏方のエンジニアや工場のラインを取材してみてはどうでしょう。野菜が生産者情報を公開するように、車の生産者情報を販売店で公開してみる。「つくり手の顔が見える車」は、ユーザーの手に渡るまでに多くの人や手間がかかって大切に育てられてきたことを伝え、車の価値を高める要素になるのではないでしょうか。


筆者が学部3年生の時の作品。世界中の図面と楽譜を約1000種類集めて1冊の本に。

新しい車の開発秘話を記録しておくのも良いかもしれません。新しいものをつくるときには、とにかくそのことで精一杯で、プロセスを記録しておく余裕がないことも多いと思いますが、「メイキング」を記録しておくと、新作発表の際に役立つことも多いです。
 
人間関係をつくるシーンにも応用できるかもしれません。自己紹介をする際に「仕事では車をつくっているんですが、実は裏ではDJをやってまして……」と、自分の「裏面」の話を交えてみる。裏面が表になることで「DJの作る車って、おもしろそうだな」と、あなた自身をもっと魅力的にプレゼンテーションできそうです。ビジネスの様々なシーンで「裏面を表にする」考え方は、ヒントをあたえてくれるはずです。
 
素敵な何かを制作途中のみなさん。作ったみなさん。今度はその裏側にも目を向けてみてはいかがでしょうか。思わぬ副産物があるかもしれません。以上、普段は作品の数を増やすこと躍起になっている美大生が考える発想法でした。お読みいただきありがとうございました!

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槇野 結◎東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻修士1年。視覚伝達研究室所属。千葉県出身。コーディネーターは、電通総研Bチーム「平和」リサーチ担当の鳥巣智行。

文=槙野結

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