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2017.12.04

バリ島、噴火でも「ビーチは安全」 観光協会が宣言

Wonderful Nature / shutterstock.com

インドネシア・バリ島のアグン山の噴火で、11月27日から閉鎖されていた同島のデンパサール国際空港は、29日に再開した。ただし多くの便は欠航が続き混乱は続いている。

アグン山の火山活動は9月から活発化し、10月には約5000名の旅行者が予約をキャンセルした。これにより地元の観光収入は20%減少したと地元メディアは伝えている。また、火山の付近の住民数万名が避難した。

しかし、バリ島全体で見ると多くの地域は安全で、以前と変わらぬ暮らしを送る人も多い。アグン山はバリ島の北東部に位置しており、クタやヌサドゥアといったビーチリゾートは島の南部にある。

南部では火山灰の影響も無く、以前と変わらぬビーチリゾートの景観が保たれている。バリには5000以上の宿泊施設があり、ジャングルのなかのコテージから大手のホテルチェーンまで様々なものがある。

バリ島観光協会は声明で「火山から60キロから70キロ離れたバリ島南には、噴火による直接的な危険はない。危険地域は火山の火口から10キロ以内のエリアだ」と述べた。

アグン山付近の観光やトレッキングツアーは、当面の間中止されている。また、バリ島から約50キロ離れた、リゾートアイランドのロンボク島へ目的地を変更する旅行者も増えている。

バリ島南部のヌサドゥアのコンベンションセンターは11月末に大型イベントの開催を予定していたが、担当者のRika Maylaniによると1000名がキャンセルしたという。「ヌサドゥアが安全なのはみんな知っている。ただ、空港が閉鎖されて、アクセス手段がなくなったんだから仕方ない」

「バリ・ヌサドゥア・ホテル」の広報担当は「ヌサドゥア地区は安全だ。なぜなら火山から75キロも離れているからだ」と述べた。

一方で、火山をさほど恐れない旅行者たちもいる。メキシコでもポポカテペトル山が9月に爆発的噴火を起こしたが、首都からは90キロも離れている。ハワイでもキラウエア火山の活発な火山活動が続いているが、統計によると昨年は160万人の観光客がこの地域を訪れている。

編集=上田裕資

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