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2017.12.03

インドネシアで最注目の若手富豪、配車アプリ「Go-Jek」創業者

findracadabra / shutterstock.com

フォーブスが先日発表した「インドネシアの富豪50人」の平均年齢は68歳で、50人のうち37名が60歳以上だった。インドネシアで若くして財を成す人は非常に珍しい。

しかし、急成長を遂げる分野では若き富豪たちが出現している。下記に紹介する3名はインドネシアの富豪ランキングで50位以下だが、2名はテック業界で、もう1名はラグジュアリーの小売業で成功を収め資産を増やした。

配車アプリ企業「Go-Jek」創業者、Nadiem Makarim(33)
Makarimは配車アプリ「Go-Jek」を2010年にインドネシアで共同創業し、バイクタクシーに特化した配車アプリとしてウーバー等の競合と戦ってきた。Go-Jekは2016年8月に5億5000万ドルを企業価値13億ドルで調達。配車サービスから始まったサービスは現在、フードデリバリーや決済サービスも手がけている。報道によると同社は現在、中国のテンセントから企業価値30億ドルで、12億ドル(約1350億円)の資金調達を準備中という。

Makarimはハーバード大学でMBAを取得した後、マッキンゼーでの勤務を経てGo-Jekを起業した。同社は正式にはMakarimの保有株式数を公開していないが、有力筋の情報によると彼の持ち分は10%程度に達しているという。

モバイル関連企業「PT Tiphone Mobile」創業者、Hengky Setiawan(48)
Setiawanは1992年に携帯電話のプリペイドカードの販売を始めた。彼が創業した「PT Tiphone Mobile Indonesia」は現在、インドネシア最大のプリペイドカードの販売企業となり、売上は20億ドルに達している。Setiawanは兄弟とともに同社株の約50%を保有し、資産額は2億8000万ドル(約315億円)と推定されている。

クルマ好きのSetiawanは現在、インドネシアで「アストンマーチンのオーナーの会」の会長を務めており、過去の取材では「73台のメルセデスベンツと2台のハーレーダビッドソン、さらにベスパのビンテージモデルを十台以上持っている」と述べていた。

宝石チェーン「PT Central Mega Kencana」経営者、Stefanus Lo(50)
Loはジャカルタで1967年創業の宝石店を経営する父のもとに生まれた。1990年に大学を卒業した彼は家業を継ぎ、インドネシア最大の宝石店チェーン「PT Central Mega Kencana」に育て上げた。同社の売上は2016年に1億4800万ドルに達している。

Loの資産額は2億ドル(約225億円)と推定されており、彼は準備が整い次第PT Central Mega Kencanaを上場させるプランを描いている。

編集=上田裕資

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