低すぎる現給与額、リクルーターに伝えたら一生薄給のまま?

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以下は読者のマリアから寄せられた便りと、私からの回答だ。


現在転職活動中ですが、うまく行っていません。スキルはあるので、リクルーターからの問い合わせは多く受けます。

普通は最低6万ドル(約670万円)の年収をもらえるはずの仕事なのに、私が現在4万2000ドル(約470万円)しか稼いでいないことが分かると、必ず次のどちらかの展開になります。

一つは「今の年収が4万2000ドルなんですね。それでは他の仕事を紹介させてください」と言われるパターン。もちろん、紹介されるのはより低いレベルの職です。もう一つは「申し訳ありませんが、私の顧客は現在5万5000ドル以上稼いでいる人を探しています」と言われるパターンです。

恥ずかしながら、私も自分の給料がひどく低いことは分かっています。上司も分かっているのですが「今はすごく厳しい時期だから」と言われます。2018年も2、3%を超える昇給はなさそうです。

そのため転職活動をしているのですが、現年収が低いことが理由で、壁に直面しています。

私はどうすべきでしょうか?


マリアへ

リクルーターにはあなたの現収入を知る権利などないので、教えてはいけない。米国の一部の州や都市では最近、雇用主が求職者の現報酬について質問することが禁止された。

リクルーターには、現在の給与ではなく希望額を伝えよう。ここでは、その想定会話例を紹介する。

リクルーター:では、現在の年収を教えていただけますか?
あなた:私は現在、年収6万ドルほどの仕事を探しています。このお仕事はそのくらいの給料でしょうか?
リクルーター:6万ドルが現在の給与だということですか?
あなた:私の具体的な給与額はお伝えできませんが、他のリクルーターから、希望年収6万ドルは安いくらいだと聞いています。この仕事の給与はその範囲内でしょうか?
リクルーター:確認してみますね。

給与詳細情報の共有を拒まれると途端に相手を見放すリクルーターもいるが、そうした人はこちらから願い下げだ。世の中には、数え切れないほど多くのリクルーターがいる。高い適性を備えたリクルーターもいれば、全くそうではない人もいる。

もしリクルーターがしつこく現在・過去の給与を聞いてくるようであれば、プロ意識にかけた失礼な人だということが分かる。電話を切り、あなたの才能を評価してくれる一流のリクルーターを相手にしよう。

あなたは間違っていない。転職活動で現在薄給なことを伝えれば、永遠に低い給料のままだ。リクルーターや雇用主の中には、現在の給与が低すぎるため、採用中の職には及ばない人材だと決めつける人さえもいるだろう。

そんなばかげた考えは気にしないこと! あなたの現在の報酬は、適性とは全く無関係だ。

ここで紹介した会話例のテクニックを試し、あなたの価値を理解しない会社にあなたを採用する資格はないと心に留めておこう。

ネット求人応募で給与詳細を明らかにしない裏技については、先日記事を書いたのでそちらを参照してほしい。

編集=遠藤宗生

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