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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

TY Lim / Shutterstock.com

世界を代表するイノベーティブな企業として知られる、産業材・オフィス、家庭用品の米スリーエム(3M)。世界70か国以上に展開し、ポスト・イットをはじめ5万5000の製品・サービスを創出、自動車関連から建設・建築、電気・電子、ヘルスケア、コンシューマーなど26事業部からなる複合企業だ。

58年連続で増配を続ける長期的成長を支えるのは、イノベーションを量産する“仕組み”。そのひとつにビジネスとファイナンス部門の優れた連携がある。スリーエムジャパン副社長の昆政彦が語るその秘訣とは。


──イノベーションを支えるファイナンス部門の役割とは。

「ファイナンス部門が入るとイノベーションは死にますね」と言われるが、必ずしもそうではない。ファイナンス部門は、3Mにとっては「イノベーション」へのガイド役だ。新技術、新たな事業アイデアを模索しながら社会が望むイノベーションを志向している段階を「イマジネーション」とすると、それらを事業ベースにのせて、製品化・サービス化し、キャッシュを得る段階を「イノベーション」と考える。

企業はこの2つをバランスよく持つ必要がある。だから、イマジネーションの世界に口は出さない。一方、いち早く事業化するためのプロセス、「イノベーション」への近道のためにはファイナンス部門の導きは不可欠だ。

──組織として仕組みがある点も大きい。

エンジニアが顧客と交流を持つ場、事業別のエンジニア同士が交流する場、顧客に技術を紹介するカスタマー・テクニカル・センターなど、意識的に「場作り」をしている。また、同じ技術を使用して幅広い多様な事業へ展開する優位性もある。社内の人的ネットワーク構築も同様に、イノベーションの活性化につながる。

製品と技術を切り離して、技術だけをストックしている点も大きい。製品に流行はあるが技術にはない。「技術は扇の要」という思考が組織に定着しており、46のテクノロジープラットフォームについては、世界中のエンジニアが使用可能だ。

──ファイナンス部門はどのように動いているのか。

経営管理はPL(損益計算書)で行うが、財務会計的な「過去の数字」ではなく、「将来の数字」で作成している。事業部とファイナンス部門が連携し、売り上げやコストの予測値を作り、その「将来の数字」を共通言語として、経営層と事業部長、米国やアジアの本社と日本で議論していく。

この数字は、製品別まで作成している。また、新製品の売上比率を重要視する点も特徴だ。過去5年以内の新製品が全体のどの程度を占めるか、に注目している。単純に売り上げを伸ばせばいいのではない。

インタビュー=日置圭介 構成=山本智之 写真=Kay N

 

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