正式な婚約の発表は11月27日、ヘンリー王子の父であるチャールズ皇太子の公邸クラレンスハウが文書を公表する形で行われた。発表では結婚式の日時が明らかにされていないが、王子の兄、ウィリアム王子の第3子の出産予定が4月であることから、それ以前の3月になる可能性が高いと見られている。
米CBSテレビによると、ヘンリー王子がマークルにプロポーズしたのはロンドンのケンジントン宮殿の敷地内にあるコテージ。「くつろいだ夜」に夕食のローストチキンを作っているときだった。
婚約発表後に初めてそろって応じたテレビのインタビューで二人は、これまでの長距離恋愛や、異なるそれぞれのバックグラウンドに関する質問にもざっくばらんに答えた。また、マークルは初めてエリザベス女王に面会したときのことや、女王の愛犬であるコーギーについても話した。
メディアに「物言う」王子
共通の友人による紹介がきっかけで二人が交際を始めたのは、2016年7月。王子は11月にケンジントン宮殿を通じて声明を出し、マークルとの交際を認めるとともに、メディアによる「相次ぐ中傷や嫌がらせ」を批判していた。
英紙ガーディアンは、「交際が報じられた当初、ヘンリー王子は離婚歴があるマークルに関するメディアの報道の仕方に意見を述べたことがある」として、結婚式を前に予想される今後のマスコミの熱狂ぶりとそれに対する王子の態度が、今後のメディアとの関係を試すものになるとの見方を示している。
二人が初めて公の場に一緒に姿を見せたのは、今年9月にカナダで開催された傷病兵らの国際スポーツイベント「インビクタス・ゲーム」の開会式だった。その後、マークルが出演していた米テレビドラマシリーズ「スーツ」を降板したこと、実質的にはロンドンに転居し王子と暮らし始めていたことなどから、婚約発表は間近とされていた。
「プリンセス・メーガン」誕生?
英BBC放送によれば、数年前までなら「カトリック教徒であるマークルとの結婚は、ヘンリー王子が英国の王位継承権を失うことを意味していた」。だが、英国では2015年に王位継承に関する法令が改正されており、現在ではカトリック教徒と結婚した王室メンバーが王、または女王に即位することが認められている。
ヘンリー王子の結婚に関連して多くの人が関心をもっていることの一つが、マークルが「プリンセス」と呼ばれることになるのかどうかだ。BBCによると、マークルはヘンリー王子との結婚成立が宣言された瞬間から、「Her Royal Highness, Princess Henry of Wales(ハー・ロイヤル・ハイネス プリンセス・ヘンリー・オブ・ウエールズ)」となる(プリンセスは「王子の配偶者」を意味)。だが、王族の血を引いてはいないため、「プリンセス・メーガン」と呼ばれることにはならない。
王子とマークルは結婚後も、兄のケンブリッジ侯爵と(プリンセスではなく)侯爵夫人キャサリンが住む邸宅もあるケンジントン宮殿内のノッティンガム・コテージで暮らすと見られている。