トランプに対する米国内の「評判」 就任後もさらに低迷 調査結果

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トランプの米大統領就任から約10か月。この間に、彼の指導者としての評判は、元々高くなかった水準からさらに低下した。

国・企業の世間での評判を調査する米コンサルティング企業レピュテーション・インスティテュート(RI)が先日発表した調査報告書によると、トランプの世間での評判と支持率は、性別・年齢・居住地を問わず下がっている。

RIのスティーブン・ハーングリフィス最高研究責任者(CRO)は「米国民の間でのトランプ大統領の評判は不調だ。彼の評価は、国内外での米国の評判に悪影響を与えている」と述べた。

報告書作成に当たり、RIは2016年3月以降、さまざまな政治的思想を持つ米国市民8000人以上を調査。データ収集では、一度につき1週間程度の「調査時間枠」を使用した。直近の調査時間枠は10月13日までの7日間で、500人から回答を集めた。有効とされた回答は、回答者が調査題目について「ある程度」または「非常に良く」知っていると答えたもののみで、それ以外の回答は除外された。

トランプの評判は?

RIは、リーダーシップの各分野における評価に基づき、100点満点の独自採点システムでトランプの評価を算出。結果、2017年1月時点で39.1を記録していた大統領の評価は、10月時点で34.9に低下した。

総合スコアに影響を与えていたのは、国際関係(38.0)、教育とイノベーション(38.1)、保健と福祉(37.7)、大統領としての指導力(37.7)、社会投資(37.4)などの分野での評判低下だ。

トランプは1月時点で、国家安全保障(53.8)や経済成長(54.1)で他の分野よりも高評価を受けていた(それでもスコアは低水準だとRIは指摘している)。しかし、10月時点ではこの2分野のスコアも振るわず、国家安全保障は3.6ポイント、経済成長は5.5ポイント低下した。

評価の分析詳細

共和党支持者に絞ると、大統領の評判スコアは1月以降4ポイント低下し、65.3ポイントとなった。無党派層の評価は1月から3.7ポイント減の32.5、民主党支持者では0.6ポイント増の15.5となっている。

男性回答者の間での1月時点の評価は48.2だったが、現在までに6.6ポイント下がった。トランプの評価は全年齢層で下がっており、1月時点で最も高い評価を出していた18~35歳の層でも5.4ポイント減の34.4となった。

年始時点で他地域に比べトランプの評価が最も高かった米西部の回答者のスコアは、1月の40.9から30.7に下がっている。
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編集=遠藤宗生

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