創業者のオードリー・ゲルマンとローレン・カッサンはともに30歳で、カッサンは現在妊娠中だという。今回の資金調達を主導したのは、驚くべきことに企業価値200億ドル(約2.2兆円)の競合のコワーキング企業の「WeWork」だ。
ザ・ウイングは2016年10月にニューヨークのマンハッタンに1店舗目を開設し、その後、ソーホー地区に2店舗目をオープン。来年初頭にはワシントンDCに出店した後、ブルックリン地区にも店舗を開設する。
現在の会員数は約1500名で、年会費は2100ドル(約24万円)から3000ドルとなっているが、ウェイティングリストに登録した“入会待ち”のメンバーは数千人を超えている。ザ・ウイングはインスタグラム上でも絶大な存在感を誇り、フォロワーは15万人を超えている。
オフィス内にはブランドパートナーを務めるシャネル製品が置かれたビューティールームや、フェミニズム関連書籍をそろえたライブラリー、居心地の良いカフェルームもある。今回のWeWorkからの出資により、ザ・ウイングはサンフランシスコやロサンゼルスへの展開を加速させ、その後の海外での展開を視野に入れている。
WeWorkからの出資提案は今年の夏に始まったという。今年7月にWeWorkのCOOに任命されたJen Berrentと“暗闇フィットネスクラブ”の「SoulCycle」共同創業者で投資家のJulie Riceらがザ・ウイングを訪れ交渉が始まった(Riceは先日、WeWorkのチーフ・ブランド・オフィサーに就任した)。
「我々のミッションは人々の暮らしと仕事の在り方を変えていくことだ。今回の出資を通じ、ザ・ウイングとその使命を共有していく。両社がともに成長していくことがお互いのメリットになる」とBerrentは述べた。
WeWorkは先日、ニューヨーク5番街のロード&テイラービルを8億5000万ドル(約954億円)で買収した。さらに、同社は起業家精神を育むための私立小学校をマンハッタンに開校する計画も進めている。