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金融市場に関する記事を中心に執筆

nd3000 / shutterstock.com

シリアルアントレプレナー(連続起業家)のムンジャル・シャーは、30代半ばのころに胸の痛みを訴え、緊急救命室に運び込まれた。自社をグーグルに売却した翌日に経験したこの出来事は彼にとって、それまで気を遣うこともなかった健康の重要性について、考えさせるものとなった。

シャーが2013年に共同創業し、最高経営責任者(CEO)を務める生命保険会社、カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くヘルスI.Q.(Health I.Q.)は、健康に対する意識の高い人たちを保険料の面で優遇する。

シャーCEOは、「…誰もが知っているとおり、米国人は不健康になっている。だが、4000万~5000万に上る人たちは、より健康志向になっている」と指摘する。緊急救命室に運ばれた後、同CEOは40代のときに心臓発作を起こした父親のようにはならないことを決意。数年のうちに18kg近く減量し、マラソン大会にも出場するようになった。

既存の生命保険会社とも提携して商品を販売するヘルスI.Q.は、マラソンランナーやサイクリスト、完全菜食主義者をはじめとする健康志向の人たちの保険料を、従来の保険商品より平均4~33%引き下げている。一方、家族歴や安静時の心拍数が低いこと(スポーツをする人に多い)、糖尿病(自己管理が可能)を理由として、自動的に高い保険料を設定することなどはない。

ヘルスI.Q.の2016年1月以降の販売額は53億ドル(約5960億円)を超えており、先ごろ行ったシリーズCラウンドでは、新たに3460万ドルを調達。これまでに調達した資金は、総額およそ8100万ドルとなった。

今回のラウンドで同社に出資したベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツのパートナーは、運動することに熱心で食事にも気を遣い、がんにかかる危険性の低い人たちが、そうでない人たちと同じ保険料を支払うのは不公平だとして、ヘルスI.Q.はそうした「根本的な不公平さに対応している」と評価している。

健康知識テストで保険料を決定

飲酒量や運動量について、医師にはうそをつく人が大半だと考えたシャーCEOは、保険加入を検討している人たちの健康レベルを判定するためのテストを作成した。健康やフィットネスに関心の高い人でなければ正解できないと考えられる質問を集めたテストには、次のような問題が含まれている。

「完全菜食主義者でも食べられるものはどれか、(示された複数のパンの中から)選びなさい」「ビクラムヨガは、クラスの途中で水を飲むことを認めているか?」「オリンピックバーベルの重さは?」

合計3000問あるこれらの問題のうち、基本的なものを集めた30問のテストには、これまでに100万人以上が回答している。そして、それらの結果は同社にとって、自社のビジネスを支えるものにもなっている。テストで高得点だった人が病院に救急搬送されたり、肥満や糖尿病、高血圧で苦しむことになったりする確率は、非常に低いことが分かっている。

テストの結果が高得点だった保険加入者には、保険料を平均4%安くするほか、「1マイル(1.6km)を8分で走れる」など、一定の健康レベルを維持していることが証明されれば、さらに料金を引き下げる。

ヘルスI.Q.は今後、身体障害保険や介護保険など、その他の種類の保険商品も提供していきたい考えだ。

編集=木内涼子

 

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