ウォルマートは8-10月期決算でオンライン売上が前年度比50%増となったことを発表し、株価は16日の取引開始から数時間で3%の上昇となった。
決算発表ではテクノロジーとイノベーションが同社の業績を牽引したと述べられた。同社の社長でCEOのダグ・マクミロンは「オンラインでの生鮮食料品購入が増加し、モバイルでの新たな試みでも成功を収めている。また、店舗のオートメーション導入も進めている」と話した。
ウォルマートは2016年にEコマース企業「Jet.com」を30億ドル(約3400億円)で買収しアマゾンに対抗しようとしていたが、現時点で一定の成功を収めつつある。
ウォルマートは1962年にサム・ウォルトンが創業し現在5000店舗以上を米国で展開。従業員数は150万人に達している。サム・ウォルトンの3人の子供たちであるロブ、アリス、ジムらは世界の富豪リストで20位圏内に入っている。
フォーブスのリアルタイムビリオネアランキングの指標では、11月16日の午後12時時点でこの3名の資産額はそれぞれ31億ドルの上昇となった。ジム・ウォルトンの資産額は456億ドル(約5.1兆円)で世界第14位の富豪となっている。そして、ロブ・ウォルトンは15位で資産額は454億ドル。アリス・ウォルトンは16位で資産額は453億ドルだ。
ウォルマートの経営はサム・ウォルトンの長男のロブが引き継ぎ、彼が2015年に引退するまで23年間同社を率いてきた。サム・ウォルトンの最も若い子息であるジムも会社の主要な役割を果たし、2016年6月に役員会を退いた。
一方でサムの唯一の女性後継者であるアリスは、本業よりもアート関係の投資家として活動を続けてきた。アリスは総計で数億ドルの評価額を得た自身のアートコレクションを2011年に開設した「Crystal Bridges Museum of American Art」で展示している。
ウォルトン家の莫大な冨を受け継ぐ者たちは他にも4名が居る。サム・ウォルトンの孫のルーカス・ウォルトンは父のジョンが2005年に航空機事故で亡くなった後に10億ドル以上の遺産を相続し、現在の資産額は155億ドルに達し、世界84位の富豪になった。
ルーカスの母親のクリスティ・ウォルトンも遺産を相続し現在の資産価値は72億ドルに達している。サム・ウォルトンと共にウォルマートを共同創業したサムの兄弟のバド・ウォルトンの娘のAnn Walton KroenkeとNancy Walton Laurieの2名も莫大な冨を形成している。