ランキングの1位はデンマークのコペンハーゲン。東京は6位。台北やソウル、テジョン(韓国)、香港や北京、上海、クアラルンプール、ニューデリー、ムンバイ等もランキング入りを果たした。
シンガポールは都市計画の成功やインターネット環境の質の高さ、クリーンエネルギーの活用が評価され2位を獲得した。公共交通のクオリティではシンガポールは1位になっている。シンガポールは今年、ドイツのNestpickが公開した「スタートアップに最適な都市ランキング」でもトップに立っていた。ビジネス環境の良さや給与水準、生活コストと暮らしのクオリティの高さが評価されていた。
EasyParkは今回のランキング作成にあたり、500都市の候補を19の指標で分析した。その重要指標となったのはスマホの普及率や4Gのインターネット回線の普及度だった。さらに、公共交通等の移動の効率性も考慮に入れ、交通量をモニタリングするセンサーの普及度や駐車のしやすさ、カーシェアサービス等の普及率も指標とされた。
サステナビリティも重視され、環境基準値やクリーンエネルギーに対する投資の積極度も評価対象となった。また、政府の意思決定にデジタルテクノロジーを通じて、市民の意思が反映されているかどうかも重視された。最終的なリストの作成にあたっては、2万名の都市計画やテクノロジーの知見を持つジャーナリストの見方も取り入れた。
EasyParkの担当者は「スマートシティの運営においてはビッグデータの活用が重要度を増している。データの活用なしでは渋滞や住宅不足、公害といった問題を解決するのは難しい。今回選出された都市は、スマートシティ化を通じ未来の都市空間の実現に注力している点で評価された」と述べている。
専門家からはスマートシティ化の面でアジアは世界の他の地域をリードする存在だとの見方もあがる。中国は国内の500都市を2017年度内にスマート化する目標を打ち出した。シンガポールは2014年に「Smart Nation」プログラムを立ち上げ、かつてない規模のビッグデータ収集を開始。収集したデータは感染症予防や防災マネージメント、都市の安全化に役立てられる。
ただし、ビッグデータの収集に関しては各都市で、プライバシーの侵害や個人情報の流出といった懸念も引き起こしている。