動画アプリMusical.lyを中国メディアが買収、金額は1千億円超えか

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音楽動画作成アプリの「Musical.ly(ミュージカリー)」が中国のスタートアップ大手に買収された模様だ。金額の詳細は明かされていないが、買収額は10億ドルに達するとの報道も出ている。

誰でもリップシンク(口パク)動画が作成できるアプリとして、若い世代から絶大な支持を集めるMusical.lyを買収したのは、中国のソーシャルメディア大手の「Toutiao(今日頭条)」。同社の運営元のByteDance Technologyは今年、短編動画サイトの「Flipagram」を買収したことでも話題になっていた。

Musical.lyの買収に関しては様々なメディアが、買収額は8億ドルと報じるなかで、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は最終的な金額が10億ドル(約1130億円)に達する可能性を指摘している。

Musical.lyは立ち上げから3年足らずのアプリだが、ヒット曲とSNS、ユーザーの自撮り動画を組み合わせることにより、絶大な支持を集めている。中国発でサンフランシスコに拠点を置くMusical.lyは公式発表では2億人の登録ユーザー数を抱え、明確なビジネスモデルは定まっていないながら、今後の成長への期待値が高まっていた。

Musical.lyは昨年、少なくとも1億6000万ドル(約180億円)の資金を調達し、世界のアプリ業界の期待の星となっていた。類似したアプリも数多く登場する中で、Musical.lyが今後も成長を維持できるかどうかには疑問も囁かれている。しかし、このアプリを立ち上げた2名の創業者、Alex ZhuとLulu Yangらにとっては今回の買収は喜ばしいことに違いない。

アップルは今年4月、Musical.lyとの提携を発表。アップルミュージックの会員であれば、Musical.ly上でアップルミュージックの楽曲をノーカットでストリームできるようにした。ブルーノ・マースやアリアナ・グランデ等の人気アーティストもプロモーションにMusical.lyを活用している。

編集=上田裕資

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