ライフスタイル

2017.11.11 17:30

世界の文化の交差点、オアフで見つける最新トレンド

1989年の改装によって蘇ったボザール建築様式の外観(photograph by Yoko Inoue)

オアフ島を巡ると、その多様な表情に驚くことだろう。

ノースショアのハレイワなどの町はサーフィンの聖地として地元サーファーや米国西海岸からの観光客が集まり、ゆったりとした時間が流れる。ホノルル郊外では、アメリカなどから移り住んだ富裕層の高級住宅が並ぶ。多くの観光客が訪れるワイキキは、アジアと米国の文化が融合した世界の交差点だ。
 
1901年にワイキキビーチに開業したザ・モアナホテル(現モアナサーフライダー・ウェスティンリゾート&スパ)は、ハワイ初の電動エレベーター、各客室に電話および浴室を持つ20世紀の幕開けを飾るヴィクトリア調建築のホテルとして登場し、さながら貴婦人の佇まいでハワイが立憲君主国から領土、州へ移り変わる歴史を眺めてきた。

そこから徒歩1分、昨年5月に改装新オープンしたインターナショナル・マーケット・プレイスでは世界最新のトレンドに出合うことができる。

『ヘリンボーン』はカリフォルニア人気店の3号店として今年8月にハワイ初上陸。「Do you trust me?」と笑顔のサーバーが持ってきたお薦め料理は、タコ、ハマチ、オナガなど目にも鮮やかな魚と有機農法で栽培した野菜。


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米国で人気のセレブ・シェフ、ブライアン・マラーキー。レストランのコンセプトは「Ocean to Table(海から食卓へ)」だ。

様々なバックグラウンドの訪問者をポジティブなエネルギーで優しく包み込むのは、ハワイアンが代々受け継いできた喜びや愛情を他者と分かち合う「アロハスピリット」だ。ハワイが愛されてきた秘密を知ることができる。

「ワイキキの貴婦人」で過ごす最後の夕暮れ

「モアナ(広がる海)」を名に冠するザ・モアナホテルは、英国のビジネスマン、ウォルター・C・ピーコックによって1901年に開業。当時はメインタワーのみの木造4階建てだった。75の客室のほか、ビリヤードルーム、ポーカールーム、ビュッフェルーム、図書館が併設され、当時ホテルを訪れた人々は思い思いの夕暮れを過ごした。



当時の面影を今に残す格調高いロビーと、04年に植えられた中庭のバニヤンツリーは、100年を超えた今も世界からの訪問客を迎える。

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文=岩坪文子

この記事は 「Forbes JAPAN No.40 2017年11月号(2017/09/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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