同社はランキング作成に当たり、卒業生の初任給中央値や、卒業後の就職状況、初回で司法試験に合格した学生数など、複数の基準を使用。また、卒業時に就職への準備ができていると感じる度合いなど、学生のアンケート回答も考慮した。調査対象となった学生数は169校1万9900人に上る。
1位はニューヨーク大学、2位は学生数190人ほどの小規模プログラムを持つシカゴ大学だった。どちらの大学院も、昨年のランキングから順位を1つ上げている。ハーバードは昨年の6位から躍進し、3位につけた。
トップ3校の就職結果はどれも素晴らしく、2016年卒業生の少なくとも98%が、学位授与後10か月以内に就職を果たしている。法律事務所に雇用された卒業生のうち約4分の3は、弁護士を500人以上抱える大手に就職した。
トップ3校の卒業生の間で異なる点は、就職を果たした地域だ。首位のニューヨーク大学ロースクールでは、卒業生の大半が卒業後1年目はニューヨークにとどまっている。シカゴ大学の卒業生は3分の1がイリノイ州に残り、約20%はニューヨーク、10%は西海岸のカリフォルニア州へと就職している。ハーバード大学では、大学のあるマサチューセッツ州に残った卒業生はわずか10%で、3分の1はニューヨーク、15%は首都ワシントンへと向かっている、
トップ3校の費用はほぼ横並びだ。学位を取るまでの3年間、年間授業料が6万2000ドル(約710万円)ほど、その他の費用も合わせると年間9万2000~9万3000ドル(約1050~1060万円)ほどかかる。卒業後1年目の給与中央値も同じで、3校とも18万ドル(約2050万円)だった。
今年、順位を大きく落としたのはペンシルベニア大学で、昨年の首位から4位に転落。コロンビア大学やバージニア大学、ミシガン大学などは、おおむね昨年と同様の順位にとどまっている。エール大学は、卒業生の大部分が他に比べて報酬のはるかに低い裁判官付き事務官の道に進んだため、卒業後の給与中央値が7万ドル(約800万円)と低水準になり、ランキング入りを逃している。
2018年のキャリア展望が明るい米法科大学院トップ10は次の通り。
1位 ニューヨーク大学
2位 シカゴ大学
3位 ハーバード大学
4位 ペンシルベニア大学
5位 コロンビア大学
6位 バージニア大学
7位 スタンフォード大学
8位 ノースウェスタン大学
9位 ミシガン大学
10位 カリフォルニア大学バークレー校