まともでない上司に「ノー」と言うべき時

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私は、こうした困難な状況に従業員が対処するとき心に留めておくべき重要ポイントを添え、この手紙に返信した。私の助言は次の通り。より広い読者層に向けて一般化するため、回答は多少編集を加えた。

「心の痛む経験を共有してくれてありがとう。ここには複数の要素があるようだが、中核的な問題と考えられるものを、いくつか分析や提案を交えながら説明したい。

管理職の多くは能力もあり、尊敬できる人たちだが、その権限を乱用する人も多い。解雇するという脅迫を直接的に何度も繰り返しているところを見ると、あなたの会社の管理層は後者に当たるだろう。

あなたの心の平和と健康を犠牲にする価値のある仕事などない。簿記という現在の分野を考慮すると、他にも応募できる仕事が出てくる可能性が高いのではないか。権力を乱用する上司には『もうたくさん』と言った方が前向きな効果を生み、自由になれるというのが私の意見だ。うまく行きますように!」

「もうたくさんだ」と職場を去って意思表示しよう

フォーブスの読者に向け、追加で私の意見を共有したい。生活がかかった仕事を簡単に辞められることばかりでないことも、もちろん理解している。しかし、従業員とマネジメントの関係はただの「関係」なので、それがあなたを破壊するようになったときには、退職も真剣に考える必要がある。

管理職にはあらゆるタイプの人がいて、公式なトレーニングを全く受けていないことも多い。また、その権限を適切に扱うことができない人もいる。米国では、従業員エンゲージメント(会社に対する責任感)の基本水準が常に30%前後を推移し、残りの約70%の従業員が完全に仕事に打ち込めていないのも偶然ではない。全体的に、管理層に高評価が寄せられているとは言い難い。

仕事に打ち込めない状況にもさまざまあるだろうが、仕事のせいで泣いたり、眠れなかったり、胃がむかむかしたりといった身体的症状が複数出ているようであれば、事態は深刻だと考えて良い。

悪質な管理職に対する最善の答えは、時にシンプルだ。「もうたくさんだ」と言って職場を去ろう。

編集=遠藤宗生

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