現在、アメリカの学校の9割が、授業管理アプリのClassDojo(クラスドージョー)を採用している。
アプリ上では、病欠連絡や学校からの知らせなどを確認できる。生徒を褒めたいときは、本人のアバターにポイントを加算してあげる。そして、1日に2回は教室の写真や動画を親たちにシェアする。
ClassDojoは、常にフィードバックを提供する2万人の教師たちによって形作られている。共同創業者のサム・チョーダリーCEOはこう話す。
「教育アプリなら、現場の教師に耳を傾けるのが一番いい。当たり前のようだけれど、誰もそうしようとはしなかったのです」
いまやClassDojoは35カ国語に翻訳され、180カ国で導入されており、毎日700万人の子供が使用しているという。
ClassDojoは、基本的には無料アプリだ。アプリ内には有料機能もあるが、それを教師や子供たちが使うよう仕向けようとすると、反発を招いてしまう点が難しい。
そこで、学外の学習に関する機能を有料にし、私立校には行かせられないが子供の将来に投資したいという親をターゲットにする──。これが、ClassDojoの黒字化戦略である。
現代の教育は世界の変化に追いついていない、と危機感を抱いて起業したClassDojoのリアム・ドン(左)とサム・チョーダリー(右)。