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「Organix」は改名され、「OGX」に(AR Images / Shutterstock.com)

トッド・クリストファーの運命は、生まれた時から決まっていたようなものだ。曽祖父、祖父、父、兄弟に加えて、いとこ6人とおじ7人が美容師だった。クリストファーも17歳で高校を中退し、親戚が営むサロンで働き始めた。

「早く自立したくてたまらなかった」とクリストファーは言う。「でも私は非常に世間知らずだった。20年間現場で学んで、やっと成功を手にしました」

今年、フォーブス恒例の米国長者番付「Forbes 400」の374位に入ったクリストファーの推定純資産は21億ドル(約2390億円)。富豪400人のうち高校中退者は、クリストファーと、食品会社ドールCEOのデヴィッド・マードックの二人だけだ。

クリストファーは1980年代半ばに自家用車でヘアケア用品のセールスを始め、自社をFX、Proganix、Maui Moisture、OGXなどのブランドを擁する一大美容企業Vogue Internationalに成長させた。2014年、株式の49%を投資会社のカーライル・グループに売却。2016年6月、カーライルとともに会社全体をヘルスケア大手のジョンソン・エンド・ジョンソンに33億ドル(約3750億円)で売却した。

クリストファーの起業家としての出発点は、22歳の頃に遡る。貯金をはたいて自身のサロンを開店したものの、1年以内に資金不足に陥った。「(自宅の)家賃を払うことが難しくなり、節約のためにサロンで寝泊まりしていた」とクリストファーは振り返る。当面の間、立ち退きを免れるために、クリストファーはサロンで使っていたRedken社のプロ用シャンプーを近所のドラッグストアに売ることにした。

当時、サロン向けシャンプーは何種類も存在していた一方で、一般の消費者がドラッグストアで買える高品質シャンプーの種類は限られていた。多少高額であっても、より良いシャンプーを求める消費者はいるはずだとクリストファーは考えた。「マスマーケットへの参入は、ロレアルやP&Gといった大企業と太刀打ちすることを意味していました。ただ、彼らにも弱点はありました。あまりにも規模が大きいため、新商品が出るまでに時間がかかるのです」

大手企業らに戦いを挑む

1987年、クリストファーはVogue Internationalを創業し、巨人たちに戦いを挑み始めた。そして2000年代半ばまでに10以上のヘアケア用品ブランドをリリースし続け、他社とドラッグストアの棚スペースを競い合うようになった。ブランドごとの売上は決して大きくなく、「いくつかは赤字だった」とクリストファーは打ち明ける。

約20年間の試行錯誤を経て、2006年にヒットブランドが出た。OGXだ。広告塔に著名人を雇う余裕はなかったため、クリストファーはドラッグストアの棚で消費者を惹きつける作戦に注力した。「瞬時に目を惹く容器であることが必要でした」

編集=海田恭子

 

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