医療の現場を革新するテクノロジー、「心臓の3Dモデル」作成も

遺伝子分析によるがんの診断サービスを提供。フラッグシップ・プロダクトのFoundationOneでは、2週間ほどの期間で固形がんの診断を行うことができる。


6. Eko Devices|心音の「見える化」

心音を記録、可視化することができるブルートゥース技術を用いた「鼓動記録デバイス」を開発。心臓、動脈、静脈、肺など全臓器の状態の記録、異常の発見が可能。目指すのは、心臓病や肺疾患の遠隔医療ソリューション。医師は、聴診器などの全ての計測機器からスマートフォンなどへの記録が可能。心音や心電図は、自動的にデジタルPDFとして保存される。FDA承認済み。



創業者:Tyler Crouch, Connor Landgraf, Jason Bellet
調達先:Dreamit, StartX, FOUNDER.org, Michael Baum他
コナー・ランドグラフ◎同社共同創業者兼CEO。UCバークレーの学生協会「ASUC」の理事等を務めた後、現職。

7. HeartFlow|CTスキャンから心臓の3Dモデル作成

創業者の2人による15年間にのぼる研究結果から誕生。CTスキャン画像を利用して、心臓の3Dモデルを作成。外部だけでなく、心臓内部の血管もモデル化。血管収縮などのリスクの発見に役立つ。

創業者:
Charles A. Taylor, Christopher K. Zarins
調達先:
Panorama Point Partners他

8. LifeIMAGE|医療機関のあいだでデータをすばやく共有

医療画像のシェアリングプラットフォーム。診療所間でのデータ共有をすばやく、簡単にする。EHR(Electronic Health Records)との相互運用が可能で、どこからでも医療データの参照も可能。現在、20億枚以上の医療画像が参照できる。

創業者:
Grady Gerade, Hamid Tabatabaie, Amy Vreeland
調達先:
Cambia Health Solutions, Cardinal Partners他

9. Practice Fusion|米国最大のEHRプラットフォーム

米国最大のクラウドベースEHRプラットフォーム。カルテなどの管理を効率化。臨床データの効果的な共有で、医療の質を高める。同社のサービスは、研究室、薬局から保険システム、決済アプリケーションまで、600を超えるパートナーを持つ。その巨大なヘルスケアエコシステムが、15万人を超える医師の「無料利用」を可能にしている。



創業者:Ryan Howard
調達先:Artis Ventures, Founders Fund他
トム・ランガン◎2014年にCEOに就任後、同社の急成長を導く。Symphony Health Soutionsなどでの重役経験を持つ。

10. Athos|アスリート向けの筋肉センサー

専用のシャツ、パンツ、レギンスに取り付けられたセンサーから筋肉の活動データを読み込み、分析する。現在はアスリート向けだが将来はパーキンソン病などの医療応用も期待される。

創業者:Dhananja Jayalath, Chamath Palihapitiya
調達先:Social Capital, Lightspeed Venture Partners他

11. Sotera Wireless|24時間バイタルサインをモニタリング

患者のバイタルサインをワイヤレスにモニタリングできるデバイスの開発。患者の状態を24時間把握でき、取り込んだデータは自動的にEHRに統合される。スマートフォンのアプリなどでモニタリング可能。

創業者:Matthew Banet
調達先:Qualcomm Ventures, Safeguard Scientifics他

12. InTouch Health|医者と患者をつなぐテレヘルスケア

テレヘルスネットワークとケアサービスを提供する。現在、1600以上の場所をつなぐ。仮想ケアの親密性を高めるため、医者の表情を映し出す等身大の医療機器も開発する。限られた治療のみの実施ではなく、ICUでの治療が必要な急性ケアから、リハビリなどの外来ケア、在宅診療などの地域ケアまで、ケア全体を連続的に提供できるテレヘルスプログラムの構築を目指している。



創業者:Yulun Wang
調達先:Beringea, Acacia Venture Partners他
ユルン・ワン◎同社創業者兼CIO。1989年にComputer Motion. Incを創業しCTOを務めた。2002年に同社を創業。

文=フォーブスジャパン編集部、木村拓哉

この記事は 「Forbes JAPAN No.39 2017年10月号(2017/08/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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