E・マスクのスペースXとテスラ起業に学ぶ、成功のための4か条

Mike Windle / gettyimages.com

読者の皆さんは、仕事の一環で、成功した起業家と知り合ったことがあるあるかもしれない。しかし、類いまれな才能を持つ起業家に出会ったことはあるだろうか?専門家が不可能としたアイデアを実現する魔法使いのような起業家や、懐疑的な人も信者に変えてしまう精神的指導者のような人物だ。

こうした起業家の一人がイーロン・マスクだ。革命的なアイデアとそれを実現する能力を備えたマスクは、独創的な取り組みを通して現状を変革する、別世界のような志と揺るぎない熱意・決意を持っている。米ペイパルの成功や企業の売却などを通し、32歳の若さで巨万の富を手に入れていたマスクだが、引退ではなく、世界を変革して再び歴史的偉業を達成する道を選んだ。

月への基地建設と火星への到達という目標を忘れることができなかったマスクは2002年、崩壊寸前の宇宙業界を一新するためスペースXを設立。その翌年には電気自動車メーカーのテスラモーターズ(現テスラ)を共同設立した。

今やビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズ、ジェフ・ベゾスに並ぶ存在となった彼だが、完全無欠というわけではない。過去には大きな失敗を経験してきた。だが彼は金もうけだけでなく、世界の変革に意欲を燃やしている。これを念頭に、以下にマスクから学ぶ成功のためのモットーを4つ紹介する。

1. 地に足をつけ、志は高く

マスクは火星到達を目標としつつ、日々の技術が環境を破壊せず逆に浄化するような、緑豊かな地球を思い描いている。マスクの取り組みは全て、魅力的で刺激的な未来の創造に向けられ、批判者やロビイストには目もくれず、自身のビジョンの実現にのみ注力している。

マスクは自ら週100時間働くと同時に、それと同じくらい熱心で献身的な従業員・同僚のチームを抱えている。これはただの情熱ではなく、私が「情熱的な執着」と呼ぶものだ。マスクは現状をそのまま受け入れるのではなく、全く異なる次元の暮らしを創造したいと考えている。そのビジョンを実現するため多くの時間を費やし、細かい部分まで完成させ、自身とチームに高い目標を課している。

マスクの集中力、自制心やスタイルは、ルーティンの確立後に忍び寄る平凡さと満足感に対する強力な解毒剤だ。業界や国、世界を変革するビジョンを持ち、無難な道を好まない人は、マスクから多くのことを学べる。
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編集=遠藤宗生

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