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I write about economic and social trends in China. @johannylander

(Photo by Metin Aktas/Anadolu Agency/Getty Images)

中国パキスタン経済回廊(CPEC)にとっての最大の脅威はインドではない。腐敗だ。CPEC計画を進める両国は、この野心的なプロジェクトを自ら「砂の城」のようにしてしまっている。

計画の大幅な遅れとコストの超過は、パキスタンの債務を増加させており、同国が2001年に続き、再び国際通貨基金(IMF)の支援を求める可能性も浮上している。外国人投資家らは、すでにCPEC計画への警戒心を強めている。特に、米トランプ政権が対パキスタン政策を見直したことは、同国市場に大きな混乱をもたらした。

一方、パキスタンの隣国インドはCPECに反対しているが、それには正当な理由がある。この「回廊」はインドが領有権を主張し、パキスタンが実効支配するカシミール地方を経由するためだ。さらに、インド洋でさまざまなプロジェクトを進める中国が、CPECによってインドに対する包囲網を張るつもりではないかとの懸念もある。

ただ、インドはこれまでのところ、CPECに横やりを入れるような行動にはほぼ出てない。今年7月にインド洋のベンガル湾で日米と行った共同軍事演習「マラバール2017」の例がある程度だ。

中国とインドは昨年、ともに腐敗の撲滅と「透明性の向上」を約束し、実行に向けた委員会を設置した。だが、そうした取り組みにあたる国の組織が効果を上げてきた例はほとんどない。特に政府が関与するCPECのようなプロジェクトでは、汚職はなくなっていない。

世界各国の競争力ランキングにおいて、パキスタンの順位を引き上げたのはCPECだ。だが、その効果は持続可能ではないかもしれない。CPECにかかる費用が増大していることは、中国に対するパキスタンの債務残高を膨らませている。外貨準備高が再び減少し始めたパキスタンは恒常的に、増加する官民の債務残高と経常収支の赤字に苦しんできた。米国が金利を引き上げ、パキスタンのような新興市場に流入してきた資金が逆流し始めれば、状況はさらに悪化するだろう。

編集=木内涼子

 

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