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2017.10.30

米国の女性起業家が直面する「出資の不平等」という現実

KieferPix / shutterstock.com


たとえば、投資家に「現状のシェアをどのようにして維持するつもりなのか?」と問われたら、「私たちの主戦場は、新規参入者が増えることが確実な急成長中のマーケットです。今ある小さなパイを保持するというより、大きくすることを目指しています」と答える。

また、「採算が取れるのはいつか?」と質問された場合は、「私たちの目標は採算を合わせることではなく、年商を劇的に増やすことです」と返す。なぜなら初期段階のスタートアップに投資するVCの多くは、利益を出すこと以上に成長を求めているからだ。実際、カンジが会社を経営していた時も、利益が出ないことに対してペナルティが課されたことはなかったという。

カンズによると、この調査で明らかになった質問者の意識の偏りは、不確定要素が多い状況や、マイノリティが多数派に競争を挑む状況で頻繁に見られ、資金調達の場のみならず、人事採用の場でも起こりうる。つまり、人事担当者を感嘆させられるような輝かしい経歴を持たない者は、面接で予防焦点型の質問をされる可能性が高いということだ。失敗を前提とした質問を受けた場合は、過去の失敗から何を学んだかを話すといいだろう。マイナスをプラスに転換することが重要なのだ。

編集=上田裕資

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