Close RECOMMEND

PICK UP

世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

河合秀治、ココネット社長(写真 = 吉澤健太)

これまで、「買い物弱者問題」と単独で向き合ってきたココネット。子どもの貧困の解決を目指す「こども宅食で、行政やNPOと連携を試みた狙いとは。


ココネットは、地域の小売店と連携した「ご用聞き」による買い物代行「喜くばり本舗」や、買い物代行を通して、高齢者の見守りを行う「おやここネット」といったサービスを展開する企業。現在セイノーホールディングス・オープンイノベーション推進室室長を務める河合秀治が、2011年に設立した社内ベンチャーだ。

特徴は、「ハーティスト」と呼ばれる女性を中心として配送スタッフが業務を行うこと。これまで本業を通して、「買い物弱者」という社会問題に独自に取り組んできたココネットは、なぜNPOや行政が連携する「こども宅食」に参加したのか? その理由を同社取締役社長の河合は、企業による寄付やCSRではなく、「地域での新たなビジネスモデル」構築への狙いがあったと話す。

こども宅食に、どのような経緯で参加されたのでしょうか。

こども宅食の企業連携担当であるRCFより、物流担当としての協力依頼を、セイノーホールディングスにいただきました。物流と一言で言ってもグループ内の企業でも得意とする分野が異なります。特に、こども宅食は、お届け先の方々とのコミュニケーションが重要な取り組み。「ここに受領印をお願いします」という一言の会話だけで終わり、というわけにはいきません。

そこでココネットが既に事業を開始している文京区のみが対象で、お届けするのも食品だけに限定されていたことから、西濃運輸の幹線物流とココネットを組み合わせて協力できないかという提案を私からしたのが発端です。

依頼が来た際、なぜこども宅食への事業としての参加に関心をいだいたのでしょうか。

現在のココネットの事業では、配送車両が稼働していない時間帯があります。こども宅食を請け負うことで、「稼働率」を高められると考えました。同時に、ココネットは石巻市から鹿児島市まで全国展開、セイノーホールディングスは47都道府県に事業展開しています。文京区でのこども宅食がうまくいけば、全国に持続的に展開可能なモデルに発展できるという可能性に魅力を感じました。

パートナー企業として、これまでにどんな貢献を行ったのでしょうか。

我々が参加する際には、それぞれの領域のプロフェッショナルによってコンソーシアム団体が既に立ち上がっており、物流以外の仕組みは完璧といっていいほど構築されていたので、物流設計のみ、プロとしてご協力しました。各メーカーから提供された食品を集めてストックするところまでの大きな物流を西濃運輸、食品を折りたたみコンテナに詰め替えて各家庭にお届けしコミュニケーションを図る、いわゆる「ラストワンマイル」の部分をココネットが担当するという設計です。

また、これまでの買い物代行事業で、お客様の冷蔵庫の中まで見せていただいてきた我々は、対面コミュニケーションに関する知見を活かして、「配送はダンボールではなく、折りたたみ式コンテナ」といった専門的な提案で、貢献できたと自負しています。

文 = 柳瀬 徹

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

あなたにおすすめ

合わせて読みたい