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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

BMW東京ベイ

日本で最大規模、呆気にとられるほど大きなクルマのショールームが、東京・お台場に誕生したBMWグループ・東京ベイだ。野球場が2つ入る2万7000平方メートルというスペースは、自動車ディーラーとテストコースがディズニーランドと合体したようだ。こんなにアトラクション満載の自動車用施設は、これまで日本にはなかった。

僕はこれまで30年、モータージャーナリストとしてたくさんのディーラーも見てきたし、数々のテストコースで試乗走行してきたけれど、東京にあるディーラーの敷地にあるテストコースで走行するなんて経験はなかった。なぜかって? ここ以外に存在しないからだ。

お台場には、2020年に開催予定の東京五輪・パラリンピック用の選手村ができる。その斜め向かいという戦略的な位置にできたBMWグループ・東京ベイ(以後、BMW東京ベイ)は、全長150mの複合的な施設だ。ギャラリー型の建物はとてもスタイリッシュで、レトロ感がありながらモダンなデザイン。この中にあるカフェのシートと天井のモチーフは、スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年 宇宙の旅」を彷彿させる。メイン・カフェでコーヒーを飲んでいたとき、たしかに僕には聞こえたんだ、あの映画の有名なセリフが。「Open the pod bay doors, Hal (ハル、宇宙船の扉を開けなさい。)」



ベイエリアに位置する施設には、なんと31台のクルマが収容されている。また、3つのカフェのほか、バーチャル・リアリティ体験ゾーン、劇場、国際会議室、多数のスペシャリティ・ショップ、そして開放的なスペースがある。ここは同社の「将来の販促プログラム」の一貫として、創立100周年を記念して設立された。しかしここには、ブランドとユーザーをより親しくするテーマパークとして、普段ショールームに足を踏み入れにくい人にも気軽に来てもらうという目的もある。

そして、ここには他に類を見ない機能がある。それが広々とした特別なテスト・コースだ。



ここではBMW、Mini、あるいはモーター・サイクルのモデルを試乗体験することができる。このコースを試乗する初めてのジャーナリストの一人として、僕が選んだのはBMW M2。このクーペは365hp、3Lターボエンジンと7速デュアル・クラッチ・ギアボックスを搭載し、タイヤは19インチ。それでも、自由自在にドリフトができる。ここは、どんなクルマもスライドできるように特別に誂えたテストコースなのだ。路面がわざとスリッピーな低マイクロ路担っているから。

一般道よりもスリッピーな路面だからこそ、低速でアンダーもオーバーも自由自在に体験できる。しかも、万が一、失敗してバリアとぶっつかっても国際自動車連盟FIAの基準にそったコースだから安全だ。

文=ピーター・ライオン

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