さらに、Series 3の購入者の80%がLTEを搭載したセルラーバージョンを選んでいる。セルラーバージョンは通信機能を内蔵し、iPhoneとペアリングせずに単独で通話や通信が可能だ。
この2つの数字はアップルにとって非常に意義深い。アップルは2015年以来、約3000万台のアップルウォッチを販売しており、既存のオーナーらの最新モデルへの乗り換えも期待できる。一部の調査では既存のオーナーの49%が新モデルに関心を示している。
ただし、アップルウォッチが今後もプラットフォームを成長させるためには、既存のユーザー以外にアピールしていくことが重要だ。今回のGBHのデータは、アップルがその試みで成功を収めつつあることを示している。
Ivesの調査報告には次のような記述がある。「Series 3の購入者の10名中7名が、ウォッチを初めて購入するユーザーだ。Series 3は今後数年のウェアラブル領域のゲームチェンジャーになり得る可能性が高い」
アップルにとってさらに嬉しいニュースは、セルラーバージョンの価格は基本モデルより約100ドル高く、売上の増大が見込めることだ。
「アップルウォッチの購入に関心を示す人々の約80%がセルラーバージョンの購入を検討している。通信機能を内蔵したことは、大きなアピールポイントになっている」
GBHは今年のアップルウォッチの売上が2016年から約35%の伸びになると予測する。2016年にアップルは1900万台のウォッチを販売していた。GBH は2019年にアップルが2300万台のアップルウォッチを販売すると見込み、年間でさらに21%増を達成すると予測している。
このデータはスマートウォッチのみならず、ウェアラブル業界全体の覇権をアップルが握る可能性を指し示す。
「ウォッチの売上はアップル全体から見ると依然として小さなものだが、ウェアラブル分野は今後のテクノロジー市場において重要な役割を果たす。ここ数年でARグラス等のデバイスが普及することを考えると、スマートフォンに続く新たな形態のデバイスの普及を促すことは非常に大切だ」とIvesは述べた。
アップルは今後、ARへの注力を深め、iPhoneに続く新たなプラットフォームを築くとの見方もあがっている。