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カウンティー・スライゴ・ゴルフ・クラブ

古代ケルト文化が色濃く残るアイルランド西北部にあり、ハリー・コルト設計の難コースが楽しめるカウンティー・スライゴ・ゴルフ・クラブ。「アイルランドのペブルビーチ・ゴルフリンクス」とも呼ばれ、いまにも妖精が現れそうな雰囲気を漂わせる秘境のゴルフ場の魅力に迫る。


アイルランドの南西や北東へ旅行したことがある方は多いだろうが、西北部となるとぐっと少なくなるはずだ。ゴルフ以外にあまり見るべきものもなく、荒涼としているのが原因かと思われる。

日本の先人たちがこの地域をこよなく愛したことはあまり知られていない。作家の司馬遼太郎は紀行集『街道をゆく』の中で「愛蘭土紀行」を著し、心理学者の河合隼雄は『ケルトを巡る旅 ─神話と伝説の地』など幾つかの著作を世に出した。そうそうたる先人たちがこの地を旅して、大変興味深い考察を残している。

この地域の文化は、自然とともに育まれてきた日本文化と通ずるところが多い。そもそもアイルランドには、古代ケルト文化が色濃く残っている。ケルト人は文字をもたず、歴史を書き残すこともなかった。しかしアイルランドはローマ帝国の支配を逃れ、キリスト教が入ってくるのも遅かったため、古くから伝わる妖精伝説や昔話がいまなお息づいている。

まさに、そんな“アイルランドの妖精”が出てきそうな雰囲気のゴルフ場こそカウンティー・スライゴ・ゴルフ・クラブだ。

1923年にノーベル文学賞を受賞したウィリアム・バトラー・イェイツが住んでいたことでも知られる、風光明媚なスライゴの街から西へ約8キロ。ロッセス・ポイントという海岸沿いに位置しているゴルフ場で、世界中のゴルファーから“The Point”の愛称で親しまれている。

創設は1894年、9ホールのコースとして開場した。読者の間ではすでにおなじみであろう、世界最高のコース設計家であるハリー・コルトによって、1927年にリデザインされている。名声が不動のものになった後も、たゆまず改良を続けており、現在はチャンピオンシップ・コースの18ホールと、ボモア・コースの9ホール、合計27ホールだ。アイルランドオープンアマチュア選手権やプロフェッショナルマッチプレーなどのイベントを定期的に開催しており、バイロン・ネルソンやトム・ワトソン、グレーム・マクドウェルといった著名なゴルファーも多数訪れている。

1912年に建てられ、2005年に改修されたクラブハウスは、アイルランド輩出の名建築家ジョージ・オコナーの作品だ。チューダー様式の大変立派な建物で、得てして質素すぎる他の名門クラブと比べると豪華ぶりが際立つ。


白壁にハーフティンバーが美しい、チューダー様式の立派なクラブハウス。

文=小泉泰郎

 

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