そうした中で、長期的な健康の維持に関連があると見られるものについてはこれまで、さまざまな研究が行われてきた。健康の維持や回復に効果があることが科学的に証明された10の食品を紹介する。
1. コーヒー
コーヒーを飲むことの大きなメリットの一つは、脳の健康維持に好影響を及ぼすと見られていることだ。うつ病やアルツハイマー病、パーキンソン病のリスクを低減させる効果もあるとされている。
今年8月に欧州で発表された研究結果によれば、10年にわたる追跡調査を行ったところ、1日4杯以上のコーヒーを飲んでいた人は調査期間中の死亡リスクが64%低かったことが分かったという。
ただ、コーヒーには不安感などの「副作用」を感じる人もいる。そうした人は、カフェインを含まないデカフェを選んだ方がいいだろう。
2. サーモンなど脂肪分の多い魚/海藻類
魚に含まれる長鎖オメガ3脂肪酸(EPAとDHA)は以前から、脳や心臓の健康にとって特に重要であるとされてきた。認知症や心疾患のリスクを軽減する効果があるといわれている。ある研究では、DHAを取ることで糖分を多く取ることが神経系にもたらす悪影響が緩和される可能性があることも示されている。
3. ナッツ
ナッツには、心臓の健康や炎症の減少、死亡率の減少など、健康に関して望ましいあらゆる効果と関連があることが分かっている。特にクルミはオメガ3脂肪酸を多く含む(魚や藻類ほどではない)。今年8月に発表された研究結果では、クルミが食欲と関連がある脳の領域の活動を抑制する可能性があることも示された。代謝系の健康維持に関連があるとされてきたことを説明する結果かもしれない。
アーモンドについても8月、善玉コレステロールを増やす効果があるとした別の研究結果が発表された。そのほかピーカンナッツなどをはじめ、ナッツ類には多くの必須のビタミン、繊維、タンパク質が含まれている。
また、厳密に言えばナッツ類ではないが、ピーナッツも心臓の健康維持と長寿に関連があるとされている(ピーナッツバターには硬化油や砂糖が含まれていることから、残念ながらこうした効果はない)。
4. マメ科植物
マメ科植物を取ることには、血圧低下や心疾患、肥満、糖尿病の予防など、さまざまな健康効果があるとされている。今年8月に発表された世界18か国の13万5000人以上を対象とした調査の結果では、心疾患による死亡を除いた場合、マメ科植物を食べることは長生きと関連していることが示されている。
5. 色の濃い野菜
昔から、野菜は「七色」のものを取るべきだと言われてきた。緑色の葉もの野菜、サツマイモ、赤ピーマン、アボカド、ブロッコリー、トマト、紫タマネギ、赤キャベツなどだ。
野菜の栄養価は一般的に、色の濃さに比例していることを覚えておくべきだろう。例えば、ケールやホウレンソウ、カラードグリーンなどに比べ、アイスバーグレタスは比較的、栄養価が低い。