今年発売された女性ミュージシャンのアルバムの中で、最大のセールスを記録したのは、ヴェラ・リンが100歳の誕生日を記念し、3月に発表した「Vera Lynn 100」だった。
ヴェラ・リンは第二次世界大戦中に慰問コンサートで人気を博し、「イギリス軍の恋人」と呼ばれたシンガー。彼女は2009年に、92歳で英国アルバムチャート1位を獲得し、生存する最高齢アーティストの記録を作ったが、自身で再びその記録を更新した形だ。
リンは長年にわたり英国の退役軍人らから敬愛され、2000年には「英国人の20世紀の精神を最も具現化した人物」の一人に選ばれている。「Vera Lynn 100」には「We’ll Meet Again(また会いましょう)」や「Sailing」などの往年のヒット曲がオーケストラ伴奏で収録されている。
英国で今年最も売れたアルバムは、依然としてエド・シーランの「÷(ディバイド)」となっている。シーランの過去作もトップ10に入っており、ドレイクやロンドンのラッパーのストームジーよりも売れている。
シングルチャートでトップに立ったのが、シーランの「Shape Of You」であることは、驚きには値しないだろう。シーランの母国の英国で、この楽曲の売上は300万ユニットに到達しようとしている。過去にこのレベルの売上を達成したのは、1984年のバンド・エイドの「Do They Know It’s Christmas?」や、エルトン・ジョンがダイアナ元英皇太子妃に捧げた楽曲の「Candle In The Wind ’97」のみとなっている。