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2017.10.25 08:30

米MITが200億円注ぐ「大学発ベンチャー」育成の本気度


半導体分野にも狙いを定める

一方、エンジンの目標の一つは、テック系の研究者が巨額のインセンティブでシリコンバレーに引き抜かれるのを防ぎ、ボストン地域の研究機関に優秀な人材をキープすることだ。同機関はシード資金調達やプレシード資金調達の段階から研究チームのアイデアの商品化を支援することで、それを実現しようとしている。なお、エンジンは1社あたり5万ドル(約560万円)から200万ドル(約2.2億円)の投資をする際、他のVCと同等のリターンを要求する。

現在エンジンが投資対象として狙いを定めている分野の一つに、半導体がある。生物学、化学、ロボット工学、AIへの投資は今後も続け、複数の分野を包括するスタートアップも探している。仮にポスト「スペースX」と呼べるような革新的なスタートアップがMITで生まれたとして、それを成長させられる環境を地元に構築することが重要だとレイは考えている。

1社か2社、そのような例が出現すれば、ファンドは成功したと言えるだろう。レイは言う。「だから私たちは、大化けする可能性を持ったスタートアップだけに投資するのです」

編集=海田恭子

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