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2017.10.10

米映画界激震のセクハラ騒動、65歳が新人女優に混浴強要

ハーヴェイ・ワインスタイン(Photo by J. Countess / Getty Images)

ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインは、自身が設立した会社「ワインスタイン・カンパニー」を解雇された。これはニューヨーク・タイムズが報道した、女優らに対するセクハラ事件を受けてのものだ。

ミラマックスの設立者として知られるワインスタインは、弟のボブと共にワインスタイン・カンパニーを率いてきた。ワインスタインは映画「恋におちたシェイクスピア」や「シカゴ」のプロデューサーとしてアカデミー作品賞を受賞していた。

彼のセクハラは映画業界における絶大な権力を背景にしてのものだ。ミラマックスで脚本ライターを務めたリザ・キャンベルは英サンデー・タイムズの取材に対し、「ワインスタインのホテルの部屋に仕事のミーティングとして招かれた結果、一緒にバスタブに入るように求められた」と語った。

ワインスタインは他の新人女優たちからも同様な訴えを起こされており、キャンベルは「私が受けた仕打ちも、彼女たちと同様のものだった」と述べている。報道によると8名の女優らが、全裸もしくは全裸に近い状態のワインスタインから、マッサージを行うことや一緒に入浴することを求められたという。

「彼は20年近くもの間、同様な行為を様々な女性に対して行っていた」とキャンベルは述べている。

英タイムズの報道によると、現在65歳のワインスタインは少なくとも過去8回、セクハラに関わる訴えを起こされていたという。ハフィントンポストが伝えた事例では、2007年に彼はケーブルテレビ局のリポーターの女性とレストランで会食した後、ホテルの部屋で全裸になり、自慰行為を見せつけたという。その女性は現在、Fox TVでアンカーを務めているとされる。

ワインスタイン・カンパニーの役員メンバーは10月8日、声明で次のように述べた。「ワインスタインの過去の不適切な行いが明るみに出たことを受け、会社として彼を即座に解雇することを決定した」

関係者の中からは、今回のセクハラ問題の背景にはハリウッドの歪んだ男性優位社会があると指摘する声もあがる。ワインスタインは1997年のセクハラ裁判で、10万ドルを支払い和解に持ち込んだとタイムズは報道している。

今回の問題に関し、多くのセレブたちから非難の声があがっている。メリル・ストリープやレナ・ダナム、ジュリアン・ムーア、パトリシア・アークエットやスーザン・サランドンといった著名女優らも抗議の声をあげた。

しかし、ハリウッドの著名人の多くが今も沈黙を守っている。ワインスタインの長年の友とされる映画監督のクエンティン・タランティーノは、この件に関し一切発言していない。

編集=上田裕資

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