クオによるとアップルはiPhone Xの顔認証システムFace IDに用いる、“TrueDepth”カメラセンサーの大量生産に困難を抱えている。Face IDは従来のタッチIDに置き換わる新たなテクノロジーであり、この導入のためにアップルはノッチと呼ばれるスペースを前面スクリーンに設けたが、この失態はアップルファンらに大きな失望をもたらすかもしれない。
クオはこの結果として、2017年のiPhoneの一連の製品(iPhone 8やiPhone 8 Plus、そしてiPhone X)の合計売上が2億1000万台から2億2000万台の範囲にとどまると見ている。アップルは2015年に2億3100万台のiPhoneを販売したが、翌2016年は2億1100万台だった。iPhone Xの野心的試みが販売台数にダメージを与えてしまうという見方だ。
ただし、クオによるとiPhone Xの生産台数は2018年の最初の3ヶ月間で劇的に改善され、出荷台数は急激に伸びるという。クオは来年のiPhone のアップグレードが2017年以上のものになると予測しており、2018年のiPhoneの販売台数は2億4500万台から2億5500万台のレンジを見込んでいる。
iPhoneの新端末の製造が需要に追いつかないのは珍しいことではない。しかし、ここまでの品薄は前代未聞だ。iPhone 6SとiPhone 6S Plusが発売された際は、初週の売上台数は1300万台を記録した。クオによるとiPhone Xの出荷可能台数は、来年1月までの期間では200万台から400万台程度にとどまるという。
幸運にもiPhone Xをクリスマス前までに入手できた人は、金銭面から考えるとeBay等で転売することを考えるほうがいいかもしれない。そうすれば、転売で得たお金で1月以降に3台のiPhone Xを入手できるかもしれない。