中国の低価格メーカーは相次いでGalaxy S8のクローン端末を市場に投入している。筆者は先日、「UmiDigi Z1 Pro」と呼ばれる無名メーカーの製品をレビューしたが、今や世界のトップメーカーの仲間入りを果たしたVivoも、サムスンの極細ベゼルを真似たモデルを発表している。
しかし、最も低価格でGalaxy S8そっくりの端末を実現したのが「Bluboo S8」と呼ばれる製品だ。UmiDigi Z1 Proの背面は金属製だったが、Bluboo S8の背面はGalaxy S8と同じガラス製に見える。本当はプラスティック製なのだが、一見するとガラス製のように見えるのだ。
つまり、Bluboo S8の最大の売りは“Galaxy S8とそっくりに見える”という点にある。パフォーマンスの面ではGalaxy S8とは比べ物にはならない。Bluboo S8のチップセットはMediaTek 6750T で、サムスンのGalaxy S8に採用されたSnapdragon 835やExynos 8895とは比較にならない。5.7インチのディスプレイの解像度も720pだ。
しかし、Bluboo S8のベゼルの幅の狭さはサムスンやLGの端末と比較しても遜色のないレベルと言える。ただし、パワー不足な点は否めずグラフィック容量の大きなゲームをプレイする場合は、フレーム落ちが生じる場合もある。
また、Bluboo S8のカメラ性能もかなり物足りない。日中の撮影でも画像は色味が乏しくフラットに写ってしまうし、日没後はほぼ使えないと考えたほうがいい。
しかし、それでもなお143ドルという激安価格で買えるBluboo S8は魅力的な端末と言える。Galaxy S8とそっくりな極細ベゼルで縦長スクリーンを持つ端末が、4分の1程度の価格で入手できるのは大きなメリットだ。
カメラを頻繁に使う人や本格的なゲームをプレイする人には向かないが、ウェブを見たりメールを送ったり、動画を楽しむだけなら十分な機能と言える。150ドル以下の価格で入手できるクールな外見のスマホとしては、非常に高く評価できるのがBluboo S8だ。