トランプの危機対応が非倫理的である理由

Photo by Jabin Botsford / The Washington Post via Getty Images


3. 繰り返し自分をほめる

トランプ大統領の絶え間ない自己賛美を見ていると、連邦緊急事態管理庁のブラウン長官のカトリーナへの対応について「ブラウニー、素晴らしい活躍だ」とほめたたえたジョージ・W・ブッシュ元大統領の言葉が、とてつもなく謙虚に見える。

大惨事が起きている時は、自分のリーダーシップがいかに素晴らしいかを世界に伝える時ではない(たとえ本当に素晴らしかったとしても)。

高潔なリーダーは、ラテン語のフレーズ「res ipsa loquitur(物事は自らを語る)」を体現する。高潔なリーダーは、写真撮影やPR活動といった空虚な行為でなく、正しい行いを実行することに焦点を当てるのだ。

最後に、「サーバント(奉仕)リーダーシップ」を提唱したロバート・グリーンリーフの言葉を紹介しよう。

「サーバントリーダーはまず、人々とそのコミュニティーの成長と幸福に焦点を当てる。従来型リーダーシップが概して『ピラミッドの頂点』に立つ人物による権力の集積と行使を伴うが、サーバントリーダーシップはこれとは異なる。サーバントリーダーは権力を共有し、他者のニーズを優先し、人々が可能な限り高度に成長し働けるよう支援する」

もし大統領がより優れたリーダーになるために読む書籍を1冊選ぶとしたら、グリーンリーフの『サーバントリーダーシップ』以上に適した本はないだろう。

編集=遠藤宗生

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