外国人旅行者が最多の都市はバンコク、マスターカード調査

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クレジットカード大手の米マスターカードが発表する「世界渡航先ランキング」の最新版で、2016年の一年間に最も多くの外国人旅行者が訪れた都市は、タイの首都バンコクだったことが分かった。

世界観光機関(UNWTO)が定める「世界観光の日」の9月27日に発表されたこのランキングは、世界132都市を対象に年間の外国人旅行者数などをまとめ、順位を付けたもの。バンコクは2年連続のトップとなった。また、2017年中にバンコクを訪れる外国人旅行者の数は、およそ2020万人に上る見通しだという。

調査結果をまとめたマスターカード・エンタープライズパートナーシップのプレジデントは、「バンコクやロンドン、ドバイ、東京などの都市にとって、観光は経済成長に不可欠な要素だ。旅行者らは宿泊や食事、買い物をはじめさまざまなものにお金を使い、これらの都市が観光地として、また現代の大都市として成長するのを助けている」と述べている。

また、ニューヨークを抜いて今回トップ5に入ったシンガポールについては、「旅行者の増加に伴い、2020年までに交通システムをキャッシュレスにする計画を推進するなど、シームレスな経験の提供に力を入れている」と指摘した。昨年中にシンガポールを訪れた外国人は、およそ1311万人だった。

外国人旅行者の滞在中の支出は、都市にとっては恩恵だ。昨年ドバイを訪れた外国人旅行者が滞在中に使った金額は、およそ285億ドルに上った。ニューヨークでは、外国人旅行者は約170億ドル近くを使っていた。

一方、各国の都市の中には、上海のように訪れる外国人のおよそ半数が出張目的だというものもある。だが、マレーシアの首都クアラルンプールのように、外国人旅行者の92.2%が観光目的で訪れるという都市もある。

「2016年世界渡航先ランキング」上位10都市は、以下のとおりとなっている(かっこ内は年間の外国人旅行者数)。

1位:バンコク/タイ(1941万人)
2位:ロンドン/英国(1906万人)
3位:パリ/フランス(1545万人)
4位:ドバイ/アラブ首長国連邦(1487万人)
5位:シンガポール(1311万人)
6位:ニューヨーク/米国(1270万人)
7位:ソウル/韓国(1239万人)
8位:クアラルンプール/マレーシア(1128万人)
9位:東京/日本(1115万人)
10位:イスタンブール/トルコ(916万人)

編集=木内涼子

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