カーディ・Bのデビューシングル「ボダック・イエロー(Bodak Yellow)」は9月25日付のビルボードHot 100で首位に立ち、テイラー・スウィフトの復帰シングル「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ~私にこんなマネ、させるなんて」を押しのけた。
これはニューヨーク生まれの24歳の新人女性ラッパーにとっての快挙というだけでなく、ポップミュージックの歴史に残る出来事だ。全米シングルチャートで首位に立った女性ラッパーは、カーディ・Bを含めてこれまで5人しかいない。
女性ラッパーが単独制作したシングル曲がチャート1位に入ったのは、1998年のローリン・ヒルの「ドゥー・ワップ」以来、19年ぶりの出来事だ。
Hot 100で首位に立った女性ラッパーは他に、リル・キムやショーナ、イギー・アゼリアらがいるが、彼女たちはいずれも他のアーティストをフィーチャリングした楽曲でトップに立っていた。独力で首位の座に立った女性ラッパーはこれまでローリン・ヒルとカーディ・Bだけなのだ。
カーディ・B は2013年頃からSNSを通じてきわどい写真や動画の投稿を開始し、ネットセレブの仲間入りを果たした。その後、人気リアリティ番組「Love & Hip Hop: New York」に出演し全米レベルの知名度を獲得。
デビューシングルの「ボダック・イエロー」で彼女はストリッパーだった過去にふれつつ、今は店で踊らずに金を稼いでいると歌う。カーディ・Bはまだ一枚のアルバムも発表していないが、一部のヒップホップ系メディアは彼女を「ニューヨークの新たな女王」と呼んでいる。