中古車情報サイトのアイシーカーズ・ドットコム(iSeeCars.com)によると、新車として購入されてから1~3年目の中古車210万台以上を対象に行った調査の結果、ディーラーの店頭に置かれる日数が最も短い10車種のうち、6モデルがPHVまたはEVだった。そのほかは、スポーツカーと高級車がそれぞれ2モデルずつとなっている。
最も店頭に残る日数が少ないのは、EVのフィアット「500e」。米国でフィアットの新車を取り扱うのはカリフォルニア、オレゴン両州の正規ディーラーのみで、中古車として流通する地域も限られている。中古車として入荷してから販売されるまでの平均日数は、22.2日だという。全ての車種で見た場合、最新モデルが中古車として入荷してから販売されるまでの平均日数は、33.4日だ。
アイシーカーズによると、中古のフィアット500eの平均販売価格は9055ドル(約101万円)。家族で乗る2台目、または3台目の車として安価で購入するには、最適のモデルと考えられるという。同社のフォン・リー最高経営責任者(CEO)は、「ハイブリッド車(HV)とPHV、EVの価格はこれまでになく手頃になっている。需要が増加していることから、購入するつもりの人は早めに行動するべきだ」と述べている。
ランキングの上位にはテスラ車が入ると予想した人もいるだろう。だが、カルト的な人気にもかかわらず、「モデルS」の順位は10位にとどまった。中古車販売サイトのNADAガイズ・ドットコム(NADAGuides.com)によると、モデルSは2015年モデルの中古車の平均価格が5万8700ドル。その他メーカーのモデルと比べ、かなり高額となっている。リーCEOは、テスラの人気と中古車市場に出回るモデルSの数が少ないことが、価格を押し上げているとの見方を示した。
「すぐに売れる」中古EV/PHV車トップ10は、以下のとおりとなっている。
1位:フィアット500e
2位:BMW i3
3位:レクサスIS 200t
4位:トヨタ プリウスPHV
5位:ヒュンダイ ヴェロスター ターボ
6位:日産 リーフ
7位:サイオン FR-S
8位:メルセデス・ベンツ GLC
9位:フォード フュージョン エナジー
10位:テスラ モデルS
一方、中古車市場について興味深い点といえるのは、新車市場で人気の高いモデルの中には中古車としては不人気で、平均日数以上にディーラーの店頭に残るものがあるということだ。リーCEOによれば、「高価格のSUVとトラックは、中古車市場では売れるまでに33日以上かかる」という。
売れずに店頭に置かれる期間が長い「新車では人気のモデル」と入荷から販売までにかかる平均日数は、以下のとおりとなっている。
・フォード F-150(35.5日)
・ジープ グランドチェロキー(34.5日)
・フォード エクスプローラー(34.4日)
・シボレー シルバラード1500(33.7日)
・ダッジ ラム1500(37日)