フォーブスの「30アンダー30(30歳未満の重要人物)」に選ばれた女性起業家の彼女は、オンラインジュエリーサイト「My Flash Trash」の運営を通じ、インフルエンサーの活用法について学んだ。
「インフルエンサーに求められるのは膨大なフォロワー数ではありません。質が高いコンテンツを安定的に生み出してくれる人を広告主は求めています」
ロンドンで暮らす26歳のアサートンが新たに立ち上げたサービス「Zyper」は、先日100万ドルのシード資金を獲得し、企業向けにインフルエンサーを提供しようとしている。顧客にはソニーやエスティローダー、ドラッグストアのウォルグリーンといった大手の名前も並んでいる。
Zyperのプラットフォームは企業アカウントをフォロー中のユーザーの中から“上位1%”のユーザーを見つけ出し、彼らをブランドアンバサダーとして起用することを提案する。各ユーザーの影響力はわかりやすいビジュアルで可視化され、各個人のポテンシャルを教えてくれる。
「大事なのはフォロワーの多さではなく、フォローしている数とされている数の比率、さらにはエンゲージメントや独自の審美眼を持っているかどうかです」
Zyperがアンバサダーとして選ぶユーザーの平均フォロワー数は400名程度だという。ただし、エンゲージメントの高いコンテンツを安定的に生み出し、人々を楽しませていることが必要条件だという。
アンバサダーに選出されたユーザーは、ブランドからサンプルを受け取り、そのプロダクトをタイムラインに掲載する。ウォルグリーン傘下のBotanicsは、Zyperの仕組みを用いて、オーガニックのローションなどの製品を告知した。インフルエンサーのほとんどは若いミレニアル世代、もしくはジェネレーションZたちだ。
Zyperはインフルエンサーたちへの報酬を、あえて現金で支払わず、商品の無料提供やディスカウントにしている。アサートンはZyperのプラットフォームが、10代や20代前半の若いユーザーたちと、共に成長していくことを願っている。
アサートンは言う。「彼らは有名人たちがお金と引き換えに掲載する、嘘くさいスポンサード広告にはうんざりしているのです」
「ミレニアルやジェネレーションZは、物を売りつけられることが嫌いで、共感を大事にします。私たちはネットを見る時には広告ブロッカーが欠かせないと感じている世代なのです」とアサートンは話した。