グルーポンの大失敗を想起させる
Deliverooはこれまで総額4億ドル近い資金調達を行っており、新たに2億7500万ドル(約307億円)の資金をソフトバンク等から調達する動きも進めていると伝えられる。しかし、同社が今後、雇用者らに新たな手当を支払うことで収益性はますます悪化するとTluszczは述べる。
Deliverooは潤沢な調達資金を活かし、赤字ながら今後数年は運営を継続できるだろう。しかし、「投資家たちはいつか、巨額な資金をオンデマンドサービスに注いだことが大失敗だったことに気づく」とTluszczは述べる。彼が例にあげるのが、かつて一世を風靡したグルーポンに代表されるクーポンビジネスだ。
クーポン業界ではグルーポンを筆頭にLivingSocial等の類似サービスが次々と立ちあがったが、その多くが壁にぶちあたった。
「ネクストビッグシングとして喧伝されたクーポンビジネスは一時のから騒ぎに終わってしまった。ベンチャーキャピタル業界は周期的に同じことを繰り返している。新たなトレンドが持ち上がる度に莫大な資金が注がれ、数年がたったある日、『俺たちは一体何をやっていたんだ』と頭を抱えることになる」とTluszczは話した。