ビジネス

2017.09.22

激安Eコマースの米Wish、企業価値「約1兆円」で280億円を調達

Koldunov Alexey / shutterstock.com


アマゾンからの10億ドル買収提案を拒絶

Szulczewskiは2010年にWishの親会社のContext Logicを設立した。Context Logicはマシンラーニングを活用した広告プラットフォームを運用する企業で、グーグルのアドワーズを競合と見据えている。

Wishはまず利用者らに欲しい商品の“ウィッシュリスト”を作成させるところから始動した。その後、Context Logicのマシンラーニング技術を投入し、利用者の好みに応じた買い物体験ができるプラットフォームに進化した。

WishはSNS上の広告出稿に注力している。2017年第2四半期のフェイスブック上のアプリ広告費のランキングで、Wishは2番目に高額な出稿費用を投じたアプリになっている。同社は2015年に、フェイスブック広告だけで約1億ドルの費用を投じていた。

2015年11月、アマゾンは10億ドルの現金でWishを買収しようとしたが、Szulczewskiはこの提案を拒絶した。SzulczewskiはRecodeの取材に対し「年間1兆ドル規模のマーケットプレイスを目指す」と応えていた。

Wishの今年5月の調達ラウンドは、China EverbrightやDST Global、 Formation 8 Partnersらが主導した。今回の資金調達にはカナダのウェリントンマネージメントや既存の出資元らが参加したと伝えられている。

編集=上田裕資

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