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2017.09.21

自動ブレーキ搭載で安全性評価の高い2017年モデル

アウディ A3(Darren Brode / Shutterstock.com)

新たに自動車を購入する人たちにとって、安全性が最も重要な点であることは常に変わらない。最近の車に搭載されている予防安全技術のうち、最も注目すべき特徴といえるのは、前面衝突の予防に関連するものだ。

米道路安全保険協会(IIHS)によれば、前面衝突予防システムによって、追突事故は40%、追突事故によるけがは30%、それぞれ削減できる可能性があるという。

前面衝突予防システムを搭載したモデルは増加しているが、依然としてオプション機能の一つとされていることが多い。さらに、同じモデルの中でも高級な装備が施された1、2タイプのみに採用されている場合も多い。また、顧客が必ずしも必要としないその他の機能とセットになっていたり、高額なオプションの一部に含まれたりする場合もある。

ただ、幸いなことにこの状況には変化が見られる。大手自動車メーカー20社が、2022年までに大半のモデルに前面衝突予防システムを搭載することで合意している。

IIHSの安全性評価

自動ブレーキの性能は、どのメーカーでも同じというわけではない。そのためIIHSは新車の衝突試験に加え、前面衝突予防システムの評価を行い、性能に応じたランクを発表している。

IIHSの評価では、前面衝突予防システムのみを搭載しているモデルは「ベーシック」とされる。また、同システムに加えて自動ブレーキを搭載し、およそ20km/hまたは40km/hから少なくとも8km/h程度にまで減速できる車は「アドバンス」、どちらのスピードからでも8km/hまで減速できる車は「スーペリア」と評価される。

IIHSが2017年モデルを対象に行った試験で高評価を得た車種のうち、自動ブレーキを標準装備している乗用車とクロスオーバーSUVは、以下の19モデルだ(金額はメーカー希望小売価格)。

乗用車

・アウディ A3/ 3万1200ドル(約347万円)
・アウディ A4/ 3万7300ドル
・ジェネシス G80/ 4万1400ドル
・ジェネシス G90/ 6万8100ドル
・レクサス ES 350/ 3万9895ドル
・メルセデス・ベンツ E-クラス(セダン)/ 5万2150ドル
・日産マキシマ/ 3万3795ドル
・トヨタ アバロン/ 3万3300ドル
・トヨタカローラ/ 1万8500ドル
・トヨタ プリウス/ 2万3475ドル
・トヨタ プリウスプライム/ 2万7100ドル
・ボルボ S60/ 3万3950ドル
・ボルボ S90/ 4万6950ドル
・ボルボ V60/ 3万6150ドル

クロスオーバーSUVS

・アキュラMDX/ 4万4050ドル
・レクサス RX/ 4万3220ドル
・トヨタ ハイランダー/ 3万630ドル
・トヨタ RAV4/ 2万4410ドル
・ボルボ XC90/ 4万5750ドル

これらのモデルはIIHSの衝突試験に含まれる前面と側面、ルーフの強度テスト、 ヘッドレスト評価試験、(車の前面の4分の1を衝突させる)25%オフセット衝突試験の5項目で「Good(優れている)」の評価を取得。さらに前面衝突予防システムで「スーペリア」の評価を受けている。

ただし、残念ながらIIHSは全ての新車の試験を行ったわけではない。量産モデルに重点を置いており、高額になる限定生産の高級車やスポーツカーは、対象外となっている。

編集=木内涼子

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