レシピ解析からナレーションまで、AI関連アプリの今

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ちなみに、公開されているPic2Recipeに「寿司」や「牛丼」の写真データを入力してみたところ「No matches」と表示された。日本食に関しては、まだデータが足りていないと思われる。

とはいえ、AIを使ったレシピアプリ=食品認識アプリケーションというアイデアはユニークなだけに、日本料理版の登場や、スマホアプリとしてのリリースが待ち遠しいところだ。また今後は、アレルギーチェックなど「食と健康」に関連する他の用途にも使い方が展開されていくことに期待したい。

画像や感情を音声で伝えてくれる

ところで、今年7月にリリースされた注目のAIアプリに、マイクロソフトの「Seeing AI」がある。これは、「AIナレーションアプリ」という名称でカテゴライズされており、スマホに映った動画や映像を解析し、対象の情報をユーザーに音声で知らせてくれるというアプリだ。

Seeing AIが解析する対象は、人物、テキスト、モノ(商品)などさまざま。例えば、友達にカメラを向ければ、その友達の年齢や感情(笑っているのか、泣いているのか)などをユーザーに教えてくれる。また、商品にカメラを向ければ、その対象の細かいデータを知らせてくれる。

Seeing AIは目が不自由なユーザーの生活を支援するといった機能的側面が強調されているが、一般ユーザーにとってもメリットは少なくないはずだ。例えば、記事に動画を向ければ読み上げてくれるので、ニュースを多く読む人たちには手放せないアプリになるかもしれない。またこのアプリはネットに接続していなくても使えるという点も特筆すべきだろう。

AI関連のテクノロジーがさらにコモディティ化していけば、アプリという親しみやすい形で世に普及していく可能性が高い。ユーザーの生活を豊かにするAIアプリは、どのような形で登場してくるのか。ブレイクスルーや新たなアイデアの登場から目が離せない。

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文=河鐘基

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