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働き方革命最前線 ─ポストAI時代のワークスタイル


ライフワークとライスワークを切り分けていく

生きがいを仕事にすることを「ライフワーク」と呼ぶのに対し、稼ぐための仕事のことを「ライスワーク」と言います。日々の食い扶持(お米代)を稼ぐためにする仕事だから、ライスワーク。

まずは、あなたの仕事の中で、ライフワークとライスワークの比率がどれくらいか振り返ってみてみませんか? そして、ライスワークを、ただ食い扶持を稼ぐためだけのものでなく、“ライフワークに没頭するお金と時間とリソースを生み出すもの”という風に、頭の中で置き換えてみるといいと思うのです。

そして、ライスワークで最低限の生活をキープしながら、「ここからはライフワーク」と頭を切り替えて、時間やお金を投資していく。例えば勤務時間はみっちり仕事をして、帰宅後はアクセサリーを手作りする時間に充て、週末はネット販売をしてみてもいい。やがてikigaiの4つの交点が重なり、稼げるようになれば、徐々にライスワークに頼らなくても、ライフワークだけで生きていけるようになります。

新卒で会社に入ったばかりの状態は、ライスワークがほぼ100%ですよね。そこから、仕事のなかに特技を見つけて、その幅を、時間をかけて広げていく。やがて社外からもお声がかかるようになり、自分の価値の需要が上がったところで独立する人もいるでしょう。

社内に残っても、「あの仕事といえば、彼に頼もう」と自分のライフワークといえる仕事が舞い込んでくる状態かもしれません。すでに読者の方の中には、自ずとライフワークを探りあて、それを伸ばしていっている最中という方も多いのではないでしょうか。

ただ、新社会人の場合、ちょっと話が変わってきます。若手の“得意なこと”とは、まだ洗練される前の原石のようなもの。まずは得意なことを探したり、磨いたりする前に、目の前の仕事に誰よりも熱意をもって、時間を投下し、会社やお客様が「これならお金を払ってもいい」と思えるものを作り上げることに集中したほうがいいと思います。

“好きなことだけで生きていく”を下支えするライスワークの基盤をしっかり整え、周囲の信頼を得ることから始めた方が結果的には早い。そう、生きがいで食べていくためには、前提として“信頼される人物であること”が最も重要です。

僕はこれまで13回の転職を繰り返していますが、どんな会社に勤務しても、まずは誰もやりたがらないような仕事や地味な作業から手をつけます。信頼は自由を生みます。自由に動けるようになれば、より自分が得意な作業を任せてもらえるようになるのです。

このように、「今はライスワークの時間」「ここからはライフワーク」「あと2年は信頼を培う時期」「3年後には仕事の時間の6割をライフワークに!」という感じで今の仕事を捉えられると、例え単調な作業でも“生きがい”につながる道になるはずです。

今あなたは、どの地点にいるでしょうか?

文=尾原和啓

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