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I cover leadership - people, politics & policy - from a European view


新たなスタイルに切り替え?

マクロンは危険を察知し、すぐにコミュニケーション戦略の抜本的見直しを図った。8月には辛口テレビジャーナリストのブルーノ・ロジェプティを「大統領府公式メッセージの広報責任者」として任命し「大統領のツイッターアカウントを含むあらゆる手段」による情報発信を任せた。

だがこのサプライズ人事の前から、マクロンは報道陣に対して開放的になった。ジャーナリストに口を閉ざした初期の方針は捨て、望ましくない質問にも回答し、記者会見でも以前に比べてリラックスして発言するようになった。

先日、公式訪問したオーストリアでクリスティアン・ケルン首相と共同記者会見に臨んだ際、オーストリアの失業率が4.5%とフランス(9.6%)の半分以下である点に言及したマクロンは「経済大国の中で大規模な失業にいまだ苦しんでいるのはフランスだけ。フランスの労働市場がうまく機能していないことが問題」と指摘した。

反マクロン派も、この発言には賛成だろう。問題はどうやってこれを解決するかだ。世論からの大きな反発を和らげるには、マクロンは緊縮政策という「ムチ」に見合った「アメ」を用意しなければならない。この一つとしてエドアール・フィリップ首相は、給与から差し引かれる社会保障費を現在の水準(基本給の25%ほど)から下げることを提案している。

マクロンは成功するだろうか? 単にこの任務を実行する人が他にいないという理由に加え、自身の政党が国会で過半数を占めていることから、彼には成功する他に道はないだろう。

マクロンの大勝利を受けて政敵は混乱し、どの勢力も今後の政治的な行動を見極めることのみに注力している。一方で仏国民は、極右の国民戦線や極左のメランションのような一点集中型の政治家にうんざりしている。

こうした事情を背景に、マクロンの政党「共和国前進」は、崩壊した政界に唯一残った面々だという理由だけでも、変革の公約を実現できる可能性は高い。ある大統領報道官は先日、BFMラジオに対し「私たちは国の改革のためにここにいる。政府が改革を進めるために一部の国民の怒りを買ったとしても、その犠牲を払う価値はある」と話した。

あるいは、欧州経営大学院(INSEAD)のフレデリク・ゴダール教授(行動科学)が先日フェイスブックに投稿したように「仏国民がマクロンに不満なのではなく、マクロンが仏国民に不満だと言う方が正しい」のだろう。

編集=遠藤宗生

 

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