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I'm a Hong Kong-based digital reporter

Xan / shutterstock.com

シンガポールの政府系ファンドTemasekは、植物原料の合成肉を用いた“肉無しバーガー”で知られる「インポッシブルフーズ」に7500万ドル(約83億円)を出資している。

有名シェフのデイビッド・チャンは昨年、インポッシブルフーズの肉を自分の店「Momofuku Nishi」のメニューに取り入れた。この植物で作られたビーフは現在、米国の44レストランで使われており、今後数カ月で100店に広がる見込みだ。

インポッシブルフーズのCFO兼COO、デイビッド・リーは「私たちは消費者を新しいムーブメントに向かわせている」と述べた。

肉の代替素材に関心を示したアジア企業はTemasekが最初ではない。アジア最大の資産家の一人、李嘉誠はもっと早くからインポッシブルフーズに出資していた。

アジアの投資家らは、なぜインポッシブルフーズに期待を寄せるのだろう。Temasekで広報を担当するポール・ユーイングー-チョウは「これは全く新しい破壊的なテクノロジーで、インポッシブルフーズは食糧問題の解決策になるからだ」と説明した。

シンガポールは国土が小さく、農耕地は限られ、国民の食をほぼ輸入に依存している。中国も似たようなジレンマに直面している。人口は13億人だが、耕地は国土の7%しかない。習近平国家主席は、食糧確保を国家課題に位置付ける。

さらに、国が豊かになるにつれ食肉や乳製品への需要が高まっていることも、食糧問題の圧力となっている。中国の牛肉や豚肉、鶏肉の輸入は今後数年で大きく増大するとの予測もある。

食料問題を「肉無し」で解決

中国は将来の食料供給を確保するための解決策を積極的に探してきた。今年初め、国有企業の中国化工集団(ChemChina)はスイスの種子メーカー「シンジェンタ」を430億ドル(約4兆7000億円)で買収。中国企業による海外M&Aとしては、過去最大規模の取引となった。

インポッシブルバーガーのパテの生産は、従来の牛肉のパテの生産に必要な土地のわずか5%の面積で可能だ。使用する水の量も4分の1で済み、温室効果ガスの排出も8分の1に抑えられる。

インポッシブルのリーはかつて、デルモンテの幹部を務めていた。「中間層が台頭し、経済が成長しているアジアマーケットは、新たな食料を必要としている」と述べた。

インポッシブルフーズは今後、アジアへの進出を計画中だ。今はニュージャージー州の工場で植物原料の肉を月間8000ポンド生産しているが、それでは米国内の需要を満たすこともできない。同社は今秋、カリフォルニア州オークランドで新工場を稼働させ、供給を250倍に増やす予定だ。

インポッシブルフーズは植物原料を使用した豚や鶏肉、魚、牛乳の生産の準備も進めているという。

編集=上田裕資

 

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