コンサルティング企業に関しては、マネジメント・コンサルテド(Management Consulted)の年次報告書を参照すれば報酬が高い企業を知ることができる。同社はマッキンゼー・アンド・カンパニーの元社員ケビン・ガオが2008年に設立し、コンサルティング業界への就職希望者を対象として業界情報や履歴書・面接関連サービスを提供している。
同報告書は業界関係者からの情報を基に、コンサルティング企業が大学と大学院の新卒者に支払う給与・賞与などをまとめている。大学新卒者に対する報酬が高いコンサルティング企業は次の通り。(かっこ内数字は前者が基本給、後者が業績賞与)
1位 パルテノンEY(9万ドル、最大1万ドル)
2位 ストラテジーアンド(8万5000ドル、最大8500ドル)
3位 ボストン・コンサルティング・グループ(8万4000ドル、最大1万6800ドル)
4位 ベイン・アンド・カンパニー(8万3500ドル、最大1万2525ドル)
5位 マッキンゼー・アンド・カンパニー(8万3000ドル、最大1万8000ドル)
6位 アクセンチュア・ストラテジー(8万~8万5000ドル、最大8500ドル)
7位 デロイト(7万8000ドル、最大1万1700ドル)
8位 オリバー・ワイマン(7万7500ドル、最大1万5500ドル)
9位 アーンスト・アンド・ヤング(7万5000ドル、なし)
10位 L.E.K(7万4000ドル、最大1万4800ドル)
業界動向
マネジメント・コンサルテドによると、大手コンサル企業の多くでは、デジタル戦略分野でのサービス需要増加などを背景に、過去1年の間に売り上げが7%~13%増加した。この新たな需要により、コンサル業界ではデータサイエンティスト、ソフトウエア専門家、エンジニアの雇用機会が増えている。また上位企業では最近、全体として給与が4~5%伸びている。
大学新卒者の報酬
大学新卒者の基本給が最も高かったのは、アーンスト・アンド・ヤング傘下のパルテノンEYだ。同社が大学新卒者に支払う基本給は9万ドル(約980万円)。業績賞与は最高で1万ドル(約110万円)だった。また、入社時の契約金は1万ドルで、新入社員が転居を必要とする場合は最大2000ドルを支給している。
第2位はプライスウォーターハウスクーパーズ(PwC)傘下のストラテジーアンドで、基本給は年間8万5000ドル(約930万円)、賞与は基本給の最大10%分を支払っていた。入社時の契約金は1万ドルで、必要な場合は最大8000ドルの引っ越し手当もある。
第3位にランクインしたのはボストン・コンサルティング・グループで、大学新卒者の基本給は8万4000ドル(約920万円)。業績賞与はなんと最大1万6800ドル(約180万円)だ。入社時の契約金は5000ドル、引っ越し手当は最大8000ドルだった。